安達としまむら 10

発売日 : 2021/09/10
女子高生二人のちょっと変わった日常と、それからのお話。
私は明日、この家を出ていく。しまむらと一緒に暮らすために。私もしまむらも、大人になっていた。

「あーだち」
 跳ね起きる。
「おぉでっ」
 派手に後退した私を見て、しまむらが目を丸くした。両手をおどけるように上げる。下りて目にかかる髪を払いながら、左右を見回して、ああそうだと理解していく。マンションに移り住んだのだった。二人きりなのか、これからずっと。
「よ、よろしくお願いします」
「こっちもいっぱいお願いしちゃうので、覚悟しといてね」

 私の世界はしまむらですべてが出来上がっていて、これからの未来になにも不安などないのだ。
  • レーベル: 電撃文庫
  • 定価: 693円(本体630円+税)
  • ISBN: 9784049139983

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みんなのレビュー

  • 芳樹
    2021/09/14
    ネタバレあり
    後日談その2。大人になった二人が一緒に住むにあたり、母親とのお別れの仕方が二人それぞれ特徴的で何ともしんみりしてしまった。そして今回はしまむらから見た安達がこれまで以上に描かれており、しまむらの一番も安達なんだとわかって安心。あとは樽見さん。分かっていた結末ではあるけれど、心が痛みますね。切ない。彼女にはどうか幸せになって欲しい。12巻までは出そうということなので、続きを楽しみにしています。
  • かんけー
    2021/12/03
    読了♪作者曰く?二人の物語は8巻で完結してるそうな?wそうだったんだ(ー_ー;)まぁ、この作品は安達としまむら二人の百合ユリを楽しむもので、それ以上でもそれ以下でもないとこが肝だからいんじゃねと。あとがきで12巻云々言ってるけど、自分はもういいかなと。妹のしょーさんとやしろの絡みとか苦笑でも?樽見との件はちょっと切なくも仕方ないなぁとも...。作者じゃないけどまさかアニメになるとは思わなかったw一応完結おめでとーとだけ(⌒‐⌒)面白かったです♪
  • 半熟タマゴ
    2021/10/04
    ここまでシリーズが長く続くと思っていなかったので二桁突入は感慨深い。同棲の話もよかったですが、今回は樽見の話が印象深いかな。しまむらと樽見の関係をあのまま有耶無耶にさせずきっちり描いている所が良い。河原のシーンでしんみりした後にバレンタインの話で癒されました。下の名前で呼び合うの最高ですね。12巻完結予定とのことで終わりが近づいてるのは寂しいですが、二人の物語を最後まで見守りたいと思います。
  • もるーのれ
    2022/12/04
    安達ちゃん視点では10年後の同棲を始めた世界線、しまむらちゃん視点では高校時代の世界線が語られる。どちらの世界線でも2人が仲良くて尊いんだけど、安達ちゃんの重くて面倒くさい所がちょいちょい垣間見える。何だかんだで安達母としまむら母の関係が10年後も続いていたりするのが微笑ましい。そして印象的だったのが樽見ちゃんとしまむらちゃんの関係。樽見ちゃん、いい子だったのに、安達ちゃんとの関係がある以上、こうならざるを得ないよね。ちょっと冷淡な気もするけど。
  • 緋呂吉
    2021/09/12
    ネタバレあり
    作者本人が言うように甘くてほろ苦くて長ーい後日談のような内容。冒頭に岩谷カナ登場。ホントいろいろつなげるの好きだな、松本零士かよw さて内容はというと、あだしま二人は甘くて結構なんだけど、これまでの雰囲気に合わないとも重々承知で言わせてもらえば同棲初日の夜くらいは少し身体を重ねる(事を暗に示した)表現があってほしかった。今日からずっと一緒という日に求めあう二人の様子を少しだけでも見せてほしかったなーと思った。最後の最後にあったじゃん、とも言われそうだけど、もうちょっとね。もうちょっとさぁ、わかるっしょ?w