銀色ふわり

発売日 : 2008/07/10
雪降る街のボーイミーツガール
雪が降りそうな冬のある日。 雑踏の中で、僕らはすれ違った。 銀色の髪の、きれいな女の子。 なぜか、目が合った僕のことを驚いた顔で見つめていて……なにも起こるはずはないと思ったのに、それは始まった。 僕は見知らぬ男女に連れられて、その少女と再会する。 デジタルツールを使わなければ誰からも知覚されず、誰のことも知覚できない “黄昏の子供たち” と呼ばれる特異な子供たち。 少女は新たな進化のカギを秘めた、その “黄昏の子供たち” の一人だった。 互いに孤独を秘めた少年と少女が出会う、切なく温かい物語。
  • レーベル: 電撃文庫
  • 定価: 627円(本体570円+税)
  • ISBN: 9784048671309

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みんなのレビュー

  • 中性色
    2017/12/29
    冬が寒くってホントによかった。というわけで、冬の日の少年少女の物語。というか、そっちが強すぎて当の本題を忘れがちという。話としては綺麗に纏まっているので、そういった部分が浮いちゃってるのが懸念なのかな。そういう意味では今後じっくりやれればという意味合いもあったんだろうけど
  • ささやか@ケチャップマン
    2016/09/24
    電子媒体を通してのみ知覚できるはずの新しい人類「黄昏の子」と何故か認識できる主人公との交流。「いぬかみっ!」や「ラッキーチャンス!」という作者のテンション高いコメディを読んでいる身としてはこの静かな本作は意外にも思える。抗いようのない終わりにその過程において争うという結末はきりきりとした静謐があり良かった。ただ、商業上難しいだろうがもっと厚くしてもっと主人公と銀花との交流や、主人公の性格や設定の掘り下げをしてほしかったところではある。
  • hsg
    2018/11/20
    ネタバレあり
    自分以外の生物と認識面で断絶された女の子と、主人公の絆をめぐる、ややSFチックな設定もありの物語。起伏のあるストーリーではなく、しんみりとして落ち着いたものになっている。展開自体は1巻の定番といえば定番な、お互い心を開いていく内容。主人公の過去が壮絶で、家を捨てた母が学校で教員をしているなど、軽く済ませられないところもあったが、本巻ではそこへの言及は限定的。世界観もストーリーも文句なしで、あとがきを見る限り作者も続きを示唆しているだけに、内容としてもこれからというところで続巻が絶えているのが惜しまれる。
  • ぶなぶな
    2018/05/23
    "黄昏の子供たち"と呼ばれる電子機器を通してしか目に見えない子供の一人である少女・銀花と、彼女を肉眼で認識することができる少年・春道の物語。二人だけの関係、みたいなのがとても好きですね。冬が舞台ですが、温かな空気感の漂う話でした。銀花が少しずつ心を開いていく様子が良かったです。本当はずっと孤独が怖かった銀花に共感する春道も同じく一人ぼっちで、似たもの同士の二人。ずっと一緒にいると誓うシーンが印象的でした。消えゆく少女の運命に抗う決意を見せた所で締められるので続きが読みたいが、出るんですかね…(´・ω・`)
  • 雛咲
    2018/04/27
    ネタバレあり
    古本屋さんでイラストとあらすじに惹かれて買いました。銀花ちゃんが春道くんにしか肉眼で見えない、銀花ちゃんは春道くん以外の生きものを見ることができない、それってどんな世界なんだろうって読んでるときに無意識に考えていました。実際に銀花ちゃんみたいな誰にも見えない人っているんじゃないかなって、そんなふうに思います。 続きがあるようにあとがきで書いてあったので調べたらないってなっててええぇってなりました。後半は夢中になって夜中の2時までずっと読んでたくらいなので何年待ってでも読みたいです。