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藤月はな(灯れ松明の火)2021/06/1657儚い命だったとしても人魚姫は幸せだった。志弦さんと鹿狩さんとの物語は(一方的な狂気に塗れていたとはいえ、)ある意味、純愛物語でしょう。最も遺書をあそこに隠すのは悪趣味だと言いますが・・・。そしてこのシリーズで一番、怖いのはやっぱり、疎みながらも棄て切れない人間関係の歪さによって育まれた狂気だ。牧子さんが街の人から受けた言葉への恨みが怖い!そして幾ら、気に喰わない姪だとしても大手術後の姪にあんな事をいう早千恵大伯母もどうかしていると思う。長い事、蓄積された恐怖に苛まれながらも遂に決壊してしまった潜有者の悲嘆
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まりも2015/01/1655下巻。「人魚姫」というと人魚姫の悲しい結末に注目しがちですが人魚姫の父に焦点を当てるのは珍しい。周りの者全てを失う父親が一番の悲劇というのは納得と同時に感心しました。神狩屋の能力も人魚がモチーフなのはわかっていたけどとんでもない惨劇ですね。愛する人といる為に子を宿し、神狩屋の血肉になる八百比丘浜は狂気そのもので本当に怖かった。しばらくの間はシチュー食べる気が起きない… 今回も救いの無い結末でしたが初の生き残りとなった千恵のその後が気になりますね。
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そのぼん2013/07/0845痛い、痛い・・・。いろんな意味で痛みを伴う作品でした。人魚姫の裏の世界を覗きこむような世界観で、童話のイメージが変わりそうでした。本当の意味で泡の呪縛に囚われていたのは誰だったのか・・・、落ちを知ったとき驚きました。
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Yobata2014/06/2541触れると溶かす泡を出し続ける海部野家。そしてその悲劇は海部野家だけでなく近所の寺,そして町全体を覆い始める。動き出した人魚姫の悪夢…人魚姫の配役は誰なのか…?人魚姫,下巻。6年前に亡くなった志弦を中心に“泡”を主題としたアンデルセン童話の人魚姫と、神狩屋との愛として八百比丘尼が絡んで一気に事件が進んでいく後編。死の象徴であるシャボン玉=人魚姫の泡とキリスト教下の魂,洗礼解釈はなかなか興味深かったが、今回の人魚姫の潜有者は、愛する者全てを失った人魚姫の父親の配役を担った志弦,千夏の父親・幸三。殆どの→
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坂城 弥生2022/03/0540そっか、人魚姫には理解してくれる人が誰も居ないのか…
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