週に一度クラスメイトを買う話 ふたりの時間、言い訳の五千円 2
発売日 :
2023/06/20
淡くもつれた関係は、高校最後の夏を前に揺れ動く――。
長い休みは憂鬱だ。一人でいることには慣れているけど、一人でいることが好きなわけじゃない。高校最後の夏休みは、みんな忙しい。仙台さんとだって、会うのは”放課後”だけというルールだ。なのに彼女は『家庭教師になってあげる』なんて提案してきて。……キスしたこと、気にしてるのは私だけなの?
つまらない。面白くない。キスしても何も変わらない宮城に、もうすぐ来る長い休みに、そう思う。だから、宮城に提案した。『休み中も宮城に会いたい』そう思っているのかは自分でもわからないし、距離を置くべきなのはわかっている。……でも、本当は彼女から返事が来ることを、私はたぶん期待している。
つまらない。面白くない。キスしても何も変わらない宮城に、もうすぐ来る長い休みに、そう思う。だから、宮城に提案した。『休み中も宮城に会いたい』そう思っているのかは自分でもわからないし、距離を置くべきなのはわかっている。……でも、本当は彼女から返事が来ることを、私はたぶん期待している。
- レーベル: ファンタジア文庫
- 定価: 792円(本体720円+税)
- ISBN: 9784040750286
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みんなのレビュー
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芳樹2023/06/2550ネタバレあり「キス」したことによって二人の関係は変わったか?表だった劇的な変化はないものの、互いに対する意識は確実に変化した。そんな二人は言葉で思いを交わすことはないものの、次第に物理的な距離が縮まっていく。その様子にドキドキさせられました。宮城は仙台のファーストネームを呼ばないし自分も呼ばせない。宮城にとってそうすることは皆と同じ「友達」に対するものであり、仙台との関係はそうなりたくない。不器用でストレートに表現できないそんな思いを募らせる宮城の言動は、実に健気だと思います。続きを楽しみにしています。
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よっち2023/06/2136高校最後の夏休みを前に揺れ動く淡くもつれた関係。キスしても何も変わらない宮城に、仙台から宮城に夏休みの家庭教師役を持ちかける第二弾。定期的に会うのが当たり前になって、一人だと物足りない気持ちになることをお互いに自覚していって、距離感を掴みかねてどうすればいいのかだんだん分からなくなってゆく二人。こういうお互い何考えているのかよく分からない状況は、どちらにとっても(読者的にも)なかなかのストレスだと思うんですけど、そのもやもやは落とし所を見つけることができるのか…期限が区切られた分今後の動きが気になります。
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きくりん2023/11/1923だんだんと主従関係というよりは、友達に近い関係になりつつあるものの、行為としては刺激的なものが増えていき、一線を完全に超えるのは時間の問題かなという事で、次巻はどんな展開になるのか、楽しみです。
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真白優樹2023/07/15212人の関係が五千円と言うお金で結ばれて一年、最後の夏休みが来る中、葉月が志緒里の家庭教師をする事になる今巻。―――育ち、深まる思いは友だちの色をせず。未だその色は見えぬまま。 面倒くさくてもどかしすぎる、友達から始めようにもそもそも息が全く合わぬ。友達同士からも始められぬ二人が夏休みという時間の中で不器用に向き合う巻であり、少しずつ育ち始める思いが、何処か別の方向へと進みだしていくかもしれぬ巻である。果たしてこの先、定められた期間の中で。二人の関係は何処へと歩くのか。 次巻も勿論楽しみである。
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タイコンデロガ級2023/07/3120夏休みに仙台さんが宮城の家庭教師をやり始めて一年前の夏より会う頻度が激増した二人が、まぁ語弊を恐れずに申し上げれば不健全に仲を深めていった2巻でした! わかるぞ宮城…仙台さんとは「友達」とは違うよな…うん。 仙台さんが宮城に対して「そういう欲求」があるのを自覚するの、こういうのわたし好きです。3巻もとても楽しみにしています。
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