狼と羊皮紙 新説狼と香辛料 7

発売日 : 2021/12/10
教会を糺す鍵は、抹殺された禁忌の技術!?
死者の乗る船が渡来する港町・ラポネルでの騒動を後にして、コルとミューリは再びラウズボーンへの帰路につく。
 教会の不正を糺し、王国との争いを収める決意を新たにするコル。賢狼の娘ミューリはというと、理想の騎士冒険譚を執筆するのに大忙しな様子で。
 そして、ラウズボーンへと戻った二人を待っていたのは、ハイランドと教皇庁の書庫管理を務めるカナンだった。カナンは“薄明の枢機卿”コルによる聖典俗語翻訳をさらに世に広めるため、教会が禁じた印刷術の復活を持ち掛ける。
 さっそく職人を探すこととなったコルとミューリ。だが、教会から追われる身の職人は協力する代わりに、『心を震わせる物語』を要求してきて――!?
  • レーベル: 電撃文庫
  • 定価: 814円(本体740円+税)
  • ISBN: 9784049140408

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みんなのレビュー

  • よっち
    2022/02/02
    死者の乗る船が渡来する港町・ラポネルでの騒動を後にして、再びラウズボーンへの帰路についたコルとミューリ。戻ってきた二人にハイランドが教皇庁の書庫管理を務めるカナンを紹介する第七弾。薄明の枢機卿コルによる聖典俗語翻訳をさらに世に広めるため、教会が禁じた印刷術の復活を持ち掛けるカナン。教会から追われる身の職人が協力する代わりに要求した「心を震わせる物語」。緊張状態にある王国と教会、王国内の不穏分子といった複雑な事情が絡む状況でしたけど、それらを一挙に解消する見事な落としどころを見出す展開は今回も流石でしたね。
  • Mu@仔羊堂
    2022/01/07
    物語がすごく広がってきたなあという印象。これまでも中世欧州で実際に起こった出来事が散りばめられてきたわけだけど今回は活版印刷がモチーフ。さもありなんという設定がいつもながらすごいなあと思う。今回はミューリの出番はほとんどなくてコルが自分でなんとかしていく展開。彼もホントに成長したんだと感心した。それでもラスト、彼がミューリのことを自分にとってどんな存在だと思っているかハッキリ分かるくだりは胸熱。いつかコルたちに相応しい戦場が訪れるかもしれない。その時、きっとふたりは共に真っ直ぐその戦場を駆けていくのだろう
  • イシカミハサミ
    2021/12/30
    どんどん大きな話になる。 方向性に加えて道筋も付いた気はするけれど、 このシリーズが終わるときに、 2人がどんな景色を見て、 2人が世界をどんな景色にするのか。 想像しきれないスケール。
  • た〜
    2021/12/22
    地球儀の話。なにやらしがらみでがんじがらめ。最後は力業とご都合主義でなんとかするけれど、それによってこの先ますますややこしい事になりそう。君らは神になるつもりかい?
  • 椎名
    2021/12/27
    戦に赴くとき、ミューリが隣にいることを当たり前に想像しているコルの姿が印象的。すでにコルとミューリには手の負えない方向に向かってしまっている気がするのだが、なんだかんだと今回のようにいいバランスで解決してしまえそうな感覚のある不思議なシリーズ。