世界の終わりの庭で

発売日 : 2018/09/07
とある“少女”の生涯をめぐる、遠く遙かなる物語。
 私は遺跡から運び込まれた発掘物を利用するため、工場で働いている。ある日発掘隊が持ち帰ったのは、棺めいた箱の中で眠る少女。銀糸のような髪に艶のある肌。一目では機械人形とは判断がつかない彼女の造形を目で追う度、巻き起こる発熱とエラー。私のどこかが故障したのか、非の打ち所のない彼女の姿を前に、「きれい」と口にして、生まれて初めて、私はエラーで動けなくなった。
  • レーベル: 電撃文庫
  • 定価: 671円(本体610円+税)
  • ISBN: 9784049120264

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みんなのレビュー

  • スズ
    2019/02/09
    はるか遠い未来の白い花に覆われた終末の惑星。スクラップ工場で働く機械人形の少女と、図書館の地下で発掘された右腕を失った機械人形の少女の出会いと、腕に宿っていたある少女との暖かな日々の記憶を描いたSF少女物語。全4章の物語が最後にパズルのように繋がっていく構成で、全体的に儚く脆い世界観ながらも物語を彩る白い美しさが不思議な余韻を感じさせてくれる。花屋さんと少女の『腕』の調査が特にお気に入りで、4章での少女への感謝と後悔の想いがほろ苦かった。まさか二条オワリの学生時代が読めるとは…。2周目の『アセビ』がヤバい
  • まりも
    2018/09/09
    これは変わり者2人の出会いから語られる約束の物語。入間人間の作品を時々読みたくなるのは、どこか掴み所がなくて何かが足りないのに、読み終わった時に心に充足感をもたらせてくれるからかもしれない。不完全ゆえの美しさ。そういったものを本作からも感じた。 壮大であり、入り組んだ迷路のように複雑でもあり、そして何よりも美しさに満ち溢れている。最後まで読み終えた時の感動。これを是非とも皆様にも味わってもらいたい。そんな素敵な1冊だった。イラストも最高に素晴らしい。これは芸術かもしれないな。
  • miroku
    2019/02/24
    なんとなくが持ち味なのだけれど、ちょっとなんとなく過ぎるかな?
  • まるぼろ
    2018/09/17
    自身としては久々の入間人間先生の作品。「ティフォン」と名付けられた「右腕」と、それを見つけた「さっちゃん」を筆頭とする少女達の時や場所を超えた物語です。最初から読み始めて最後まで読み終わった後、また「アセビ」を読んで締め括りたくなる、そんな作品でした。ある事情によって人類にとってだいぶ厳しい作品ですが、ティフォンを通じて色んな時代を経ての登場人物たちの縁が見てとれて、悲しいと言うよりは美しいと言った感情が勝る作品だったように感じられました。次回作ともども入間人間先生の他の未読作品を読みたいと思いました。
  • 真鍋
    2019/02/20
    「終末もの」特有の儚さや貴さ、美しさが非常によく表現されていてとても心地よかったです。一人ひとりがとても活き活きしていて、この世界と人間たちの温かみを感じられました。構成も綺麗に整っていて、本当よい作品だと思います。この世界観が好き。