滅びの季節に《花》と《獣》は 下

発売日 : 2018/04/10
もう二度とその手を放さない――。《花》と《獣》の異形なる恋に奇蹟を。
――それは、永久の別れなのか。
《天子》の襲来からスラガヤを護り抜いた末、《銀紋》の力を使い果たした二人。肉体は限界を迎え、《貪食の君》は深き眠りに就く。もう一度クロアを抱きしめたいという、淡く切なる願いと共に。
 独り取り残されたクロアは、朽ち滅びた地下街エルラムで、《銀紋》を持たない謎の集団に囚われていた。一方スラガヤでは、クロアを聖女の再来と謳うリリアン教が街の変革に動き出す。滅び行く世界の歩みは、もはや止める術もない。
 しかし二人に待ち受ける過酷な運命は、古き二つの記憶を呼び起こす。かつて一人の青年が手にした幸福と悔恨、一人の少女が残した想いと希望。その果てに、三百年の月日を超えた一つの奇蹟が蘇る。
 異形なる恋物語、その結末は。
  • レーベル: 電撃文庫
  • 定価: 737円(本体670円+税)
  • ISBN: 9784048937887

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みんなのレビュー

  • よっち
    2018/04/11
    天子の襲来からスラガヤを護り抜いた末、力を使い果たした二人。貪食の君は深き眠りに就き、取り残されたクロアは朽ち滅びた地下街エルラムで謎の集団に囚われてしまう下巻。貪欲の君の代わりに目覚めたガファルによって明かされる過去の記憶と、人と大獣を巡る負の連鎖。それを断ち切ろうと立ち上がるクロアといくつもの想いが交錯する展開は、著者の思い描く異質な世界を表現する難しさも感じましたが、一方で弱さを乗り越えたそれぞれの想いの積み重ねがもたらした力と、それが幸せな結末へと繋がってゆく丁寧な描写は心に響くものがありました。
  • まりも
    2018/04/11
    美しき大獣と天真爛漫な少女の異形なる恋物語の結末を描いた下巻。なんて素敵な物語なんだろう。滅びゆく世界を救ったのは、力ではなく愛。過去と現在の愛が結び、奇跡へと繋がる。繊細で丁寧な描写で描かれる想いの数々。どれもが言葉にならない程美しく、心を捉えて離さない。300年の月日を超えた想いが起こした一つの奇跡。その奇跡を目にした時、きっとこの作品の事が大好きになる。それくらい面白くて、これからも何度も何度も読み返したくなる1冊。訪れた幸福な日々を噛み締めながら余韻に浸りたい。本当にいいものを読んだ。
  • むっきゅー
    2018/05/11
    ネタバレあり
    300年の時を繋いだ、クロアと貪食さん、ガファルとリリアンの純愛の物語でした。すして、素晴らしいハッピーエンドに、胸が熱くなりました。ジブリの映画に出てきそうな世界観、そして心優しく勇敢な少女・クロア。なんか、いい映画を見た後のような読後感ですね。
  • もも
    2018/05/03
    ネタバレあり
    あぁ良かった、幸せになれて。ガファルさんのこととかどうなるんだろうと思っていたんだけど、ちゃんと綺麗にまとまっていましたね!下巻はずっとシリアスで読むのが中々大変だったなぁ(苦笑 だからこそ終章がすごく安心出来るんだよね。正直もうちょっと派手なの期待してたんだけど…それでもとっても面白かったです!人物とか用語とか大分忘れていたのでちゃんと分かった状態でもう一度読みたいな。作者さんの前作も読んでみたいです。
  • とめこ
    2018/04/15
    めちゃくちゃ面白かった…。この壮大な物語を上下巻でまとめた作者さんが凄い。クロアと≪貪食の君≫の恋は、スラガヤの街はどうなるのかとドキドキしながら一気読みしてしまいました。恋愛とか家族愛とか、とにかく作中の「愛」の書き方が凄く良かった…好き。どうなるかと思ったけど人と大獣が一緒に笑い合える温かなラストを迎えることが出来て良かったです。貪食さんとクロアのイチャイチャも見れたのも嬉しい。こんなに素敵な物語が読めて幸せだ。それにしても作者さん、デビュー作に続き今回もえげつない液体を使った拷問をしているな…。