ファンタジア文庫の新刊
みんなのレビュー
-
スズ2017/07/1034死霊術しか取り柄のないトランは、母校で死霊術の教師として教鞭を振るう事になるが、学生時代落ちこぼれであったトランの資質を疑うピーシアという女生徒に目を付けられてしまい……。不人気すぎる死霊術のゼミに人が集まらず煩悶するトランでしたが、世界魔法「星」の魔導書を作成した祖先の霊を召喚してもらったピーシアが研究室に通い始め、トランに対して不満や反感を抱いていた彼女が彼の人柄に触れていく中で、徐々に彼を見直していく様子が好きでした。トランの相棒である死霊のバスケスや、死霊術にハマったフェリシスの活躍も良かったです
-
光心2017/07/267表紙に惹かれて勝ってよかった。面白かったし、ピースが可愛いので大満足。この物語のすごいところは、主人公であるスピンタートが神にも匹敵する能力を持っているくせに「死者蘇生」と「人格支配」に対して忌避を感じている部分だと思う。自身が死霊召喚などというトンデモ能力を持っており、死者蘇生と人格支配を組み合わせれば国1つ支配だって出来るはずだというのにそれをしないというところがすごい。いや、主人公だからかもしれないけど、「間違った手段」を絶対に使わないという姿は大いに評価されるべきだろう。
-
真白優樹2017/06/237元おちこぼれの青年が死霊術の教師として、自らが学んだ学園に戻り始まる物語。―――例え昔の事があっても、今守りたいものがある、だから。どこか陰鬱、小物なこの青年、だけど死霊術は何でも出来る術。その術があるから、今一歩踏み出せる。勘違い故のコメディと、滅多に題材にならない術を活かした大規模なバトル、その二つが目を引くこの物語は、新人賞らしい粗削りさと熱さに満ちており、粗削りながらも確かな面白さがあるので、これからの飛躍に期待したくなる作品である。さて、この先物語はどう進むのか。 次巻も楽しみである。
-
nawade2017/06/206★★☆☆☆ 第29回後期ファンタジア大賞入選作。元落ちこぼれが死霊術教師になって学園に凱旋、しかし、過去を知る優等生・ピーシアにより彼の計画は頓挫。汚名返上を目指す新米教師の姿を描いた異種間学園ファンタジー!応募時のタイトルは「その死霊術教師、小物」。そのタイトルに相応しく主人公は不遇な学生時代を送ったことから死霊魔術を極めた今でも小物でどこか卑屈。それ故の勘違いコメディとなっている。しかし、物語に都合の良い様にキャラを動かしていることが気になった。
-
リク@ぼっち党員2017/06/274「何もできんが、何でもできるのが死霊術だ」 学園を除籍された落ちこぼれが死霊術に出会ったことで教師に。力を得ても傲慢にならず、学生の事を考えることができるのは教師として代えがたい資質だ。落ちこぼれと揶揄されてきたからこそ、学校の制度では落ちこぼれとされる学生を救おうとする優しさがよかった。そして死霊たちのキャラが濃いな。ヨルのおっさんの、特定の人物にだけデレデレのツンデレは可愛いというのは大いに頷ける。 続きがあるなら是非パーレイアに出番を。
powered by
レビューをもっと見る