電撃文庫の新刊
みんなのレビュー
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ナギ2013/11/155あまりに理不尽な世界観。終わらない戦争。駆り出される少年兵。帰る場所はクローン人間に奪われ……。寄り添いながら生きる二人の少年少女の物語の結末は。最後の一文を読んで、目を覆いたくなりました。
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2010/10/282この手のどん詰まりに陥ったふたりの行く末を描く話は好き。ただ、連作短編とするために世界観の拡張が行われた節があって、結果として雪生と春の関係も「雪の彼方へ」からズレてしまった感がある。「夏夜物語」でキスするふたりには大きな違和感。/素人目にもあまりに直截な言い回しが多いが、あとがきを信用するなら処女作とのことなのでその点は差し引いて評するべきか。/かずといずみのイラストは正直なところあまりそぐわない感じがする。もっと鋭い画風の絵師の方が似つかわしい。
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Write Only Memory2023/10/241ふと思い出して再読。少年兵が戦場で命をすり減らしていく物語。 分かりやすい山場はあまり見当たらず、筆致も淡々としていて、ストーリーもダウナー。徴兵とクローン周りの設定の練りは少し甘いんじゃないかとは思う。だけど、それでもこの作品が好き。とにかく雰囲気が非常に好み。
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つーお.tzt2016/07/051ネタバレありTwitterのTL上でおススメされていたので買ってみました。終わらない無意味な争い、その中で生きていく主人公たち二人の人生を描いた作品です。文体は非常に淡泊で、戦場での生活を淡々と綴っています。人によっては地味だと思う方もいらっしゃると思いますが、逆にこの淡泊な文体が二人の無味乾燥な生活と、人殺しをし続ける毎日の中に少しだけある「幸福」を感ぜられるのではないか?と僕は思いました。無意味な戦争に自分たちの殻に閉じこもり何処にも行けない二人。この話には未来も可能性も夢もありません。
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こうず2013/10/111全体的に地味な感じがした。シチュエーションや文体だけなら割と好みだったのだが、どうも細部が荒くて薄い感じが否めない。もうちょっと張りつめたような、泥臭くて血なまぐさい感じがしても良いような気がするのだが、ライトノベル――というか、少年の眼で語られる物語である以上は、あるていど仕方がないのかなという気もする。
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