嘘つきみ-くんと壊れたま-ちゃん i 記憶の形成は作為

発売日 : 2009/06/10
ぼくのこころに連絡を取る。ノイズばかりだけど、辛うじて通信はできた。
むかしのことを考えると頭の中が深夜のテレビみたいにノイズだらけになるさっこん、いかがお過ごしでしょうか。 これは、ぼくがまだ僕になる前の話だ。家庭内にぎやか事件のあと、ぼくはいろんな人と出会った。恋日先生、じさつ志願者、いじめっ子少女、にもうと、そして、マユちゃん。みんな(とくにマユちゃん)の純粋むくな姿がめじろおしでおとどけなのである。……むかしのぼくは正直ものだったんだよね。 うそだけど……今度、じしょでうそって字を調べとこう。
  • レーベル: 電撃文庫
  • 定価: 649円(本体590円+税)
  • ISBN: 9784048678445

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みんなのレビュー

  • チアモン
    2018/08/27
    ふうっ。これで、私の積読していたみーまーシリーズは、ジ.エンド。久しぶりにちょっと辛い?読書だったなぁ。挫折しそうになったけど、読破しました。あぁ。みーくんのラストの一言が虚しかった。
  • とら
    2015/12/02
    勿論今までの積み重ねがあるのが前提だが、面白すぎた。色々思うところはあるがまず、みーくんも人間だったんだなあと至って単純で当たり前のことを改めて感じた。子供の頃の方がそりゃあ素直だよね。あと全体的に恋日先生が関わってきて何というか感慨深い。と言ってもやはりみーくんはみーくんなのである。最後の短編もパラレルワールド的な世界で、そして多分正しいんだけど、違和感しか感じないのはそれも積み重ねの問題。そこで父親の台詞「人間は最善の道しか選べない」が、「最善の判断の中に幸福を見つけていけるといいな」…グッとくる。
  • Yobata
    2010/10/25
    「みーくん,みーきゅん,みくーん,みきゅるー。みっきゅーん」ぼくが僕になる前の、四季を舞台とした4編と、あり得たかもしれない世界の5つの短編集。春に出会ったのは。ぼくに空の落ち方を教えてくれた大人ー『うそが階段を上るとき』事件が終わり、精神病院で自殺志願者のヤマナさんに出会う。自殺することが生の証であるヤマナさんに死にたがりだと言われる。生きてていいのだろうか,死なないとだめなのか…死ぬことと生きることの価値がわからない。そしてヤマナさんが自殺する。死にたがりながら生きるか、生き生きと死にたがるか、→
  • 黒瀬
    2019/06/14
    ネタバレあり
    『ぼく』の生き方に影響を与えた人たちとの過去の物語。本編でちらほら名前が出ていたヤマナさんとトオエが登場(時系列で見れば過去だけど) 『ぼく』が人の死に無頓着というより狼狽えないのはヤマナさんの影響が強そうだ。もちろん幼少期の例の経験が一番だろうけど。こうして過去を振り返ると、『ぼく』はちゃんと××されてるじゃないかと思ってしまうが、どうやら感覚が麻痺しているみたい。しかしアレだね。最後の短編は読者の心を抉りにくるね。あり得たかもしれない世界線でのお話。少なくとも、不幸な人は誰一人として見受けられないから
  • 割れたオカリナ
    2014/02/08
    ネタバレあり
    みーまーの番外でした 昔話+αって感じでしたね 春『うそが階段を上るとき』、壊れたみーくんの病院でのお話 人生って生きることだけが目的じゃないんだね、そんな複雑なものだから面白いのかね しかし恋日先生はいい人だね 夏『ともだち計画』、子供の純粋さって怖いよね、時々思うんだけど大人よりも子供のほうが残酷なことが出来ると思うんだよね しかしトーエは何に惹かれたんだろうね、結局周りと違ったものを求めたんだろうか?