ミミズクと夜の王完全版
発売日 :
2022/03/25
伝説は美しい月夜に甦る。それは絶望の果てからはじまる崩壊と再生の物語。
紅玉いづきデビュー15周年記念・3ヶ月連続刊行【第1弾】
伝説は、夜の森と共に――。完全版が紡ぐ新しい始まり。
魔物のはびこる夜の森に、一人の少女が訪れる。額には「332」の焼き印、両手両足には外されることのない鎖。自らをミミズクと名乗る少女は、美しき魔物の王にその身を差し出す。願いはたった、一つだけ。「あたしのこと、食べてくれませんかぁ」
死にたがりやのミミズクと、人間嫌いの夜の王。全ての始まりは、美しい月夜だった。それは、絶望の果てからはじまる小さな少女の崩壊と再生の物語。
加筆修正の末、ある結末に辿り着いた外伝『鳥籠巫女と聖剣の騎士』を併録。
15年前、第13回電撃小説大賞《大賞》を受賞し、数多の少年少女と少女の心を持つ大人達の魂に触れた伝説の物語が、完全版で甦る。
伝説は、夜の森と共に――。完全版が紡ぐ新しい始まり。
魔物のはびこる夜の森に、一人の少女が訪れる。額には「332」の焼き印、両手両足には外されることのない鎖。自らをミミズクと名乗る少女は、美しき魔物の王にその身を差し出す。願いはたった、一つだけ。「あたしのこと、食べてくれませんかぁ」
死にたがりやのミミズクと、人間嫌いの夜の王。全ての始まりは、美しい月夜だった。それは、絶望の果てからはじまる小さな少女の崩壊と再生の物語。
加筆修正の末、ある結末に辿り着いた外伝『鳥籠巫女と聖剣の騎士』を併録。
15年前、第13回電撃小説大賞《大賞》を受賞し、数多の少年少女と少女の心を持つ大人達の魂に触れた伝説の物語が、完全版で甦る。
- レーベル: メディアワークス文庫
- 定価: 781円(本体710円+税)
- ISBN: 9784049141627
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みんなのレビュー
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夢追人0092023/02/25355ネタバレあり家畜のように額に数字の焼き印を押され手足を鎖で繋がれて自らをミミズクと呼ぶ薄幸の奴隷少女がチャンスに乗じて逃げ出し魔物の森を統べる人間嫌いの夜の王に自分を食べて下さいとお願いして物語は始まる。ミミズクが名付けた黒い魔物クロちゃんと夜の王フクロウとの気楽で自由な暮らし。魔物と暮らすから不幸だと思うのは間違いで人それぞれに幸せの形は違うのだ。自分の命を賭けてまで一生を捧げるほど一途に愛する人を見つけたミミズクは幸せな果報者だと思う。彼女の人生に幸あれ。実は人も魔物も似た者同士で意地を捨て仲良くなれたらと願う。
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みっちゃん2023/03/16150ネタバレあり「あたしのこと、食べてくれませんかぁ」とんでもない願い事を魔王にしたのは、生きる事に絶望していたからだ。じゃらじゃらと手足の鎖を引き摺って、額には残酷な焼き印をつけて。が、そんな孤独な魂が徐々に生きる力を取り戻して、その願いも変わっていく。生きていたい、このひとの傍にいたい、ずっと見ていたい。美味しいご飯、綺麗なドレス、穏やかな暮らしを得ても、彼女が望むものは、選ぶものは、その居る場所はいつだって一つだけ。いつも、いつまでも。命が尽きるまで。土に還っても。そのひたむきさ、真っ直ぐさ。涙で頁が滲む。
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ちょろこ2023/03/16126圧倒的吸引力の一冊。人が人を想う魔力に圧倒された。森の闇がいざない、生ける屍と化した少女ミミズクにスルリと心に潜り込まれ、飄々さの裏側に纏う絶望が苦しいほど心を吸い込み離さない。次第に溶け出す彼女の凍りついた心と封印された時間。降り注ぐ陽のような言葉とただ一人の存在が彼女を溶かし、溶けた雫が涙の雫へと変わる瞬間を思い浮かべては感涙。愛という名の拒絶、不器用という名の愛。哀しみと幸せの表裏一体を知り得た涙ほど価値が有り美しいものはない。架空の世界がストレートに魅せる、涙が照らす愛と生きる意味への導き物語。
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オセロ2024/05/30112【KU】あっと驚くような展開はないけれど、こういうのがいいんですよね。 人間に虐げられ、魔物が暮らす森で夜の王に育てられた少女のミミズクの人生は何て壮絶なんだろう。魔物だけでなく人間の優しさに翻弄されながらも、きちんと意図が伝わっての彼女の決断はグッときましたね。
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すがはら2022/05/07111前日譚と後日談を加えての完全版とのことで購入。本編は数年ぶりに読んだけれど、やはり面白い。人間は魔物より狡猾で卑怯だな。男気を見せたディアに救われました。超然としながら情も垣間見せる夜の王も良いけど、クロちゃんの愛や思いやりを感じさせるナイスアシストが特に素敵。他の魔物は姿を見せてくれなかったけど魔物達と夜の王の関係性を読んでみたかったです。ミミズクはしっかり喋るようになってからが生き生きしてて、最後に一気に全てを引っ張って夜の森へ帰った感じが格好良かった。
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