西由比ヶ浜駅の神様

発売日 : 2020/06/25
過去は変えられないが、未来は変えられる――
鎌倉に春一番が吹いた日、一台の快速電車が脱線し、多くの死傷者が出てしまう。
事故から二ヶ月ほど経った頃、嘆き悲しむ遺族たちは、ある噂を耳にする。事故現場の最寄り駅である西由比ヶ浜駅に女性の幽霊がいて、彼女に頼むと、過去に戻って事故当日の電車に乗ることができるという。遺族の誰もが会いにいった。婚約者を亡くした女性が、父親を亡くした青年が、片思いの女性を亡くした少年が……。
愛する人に再会した彼らがとる行動とは――。

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みんなのレビュー

  • mae.dat
    2025/08/14
    うううっ。地形が、地形が。西由比ヶ浜駅って、架空の駅である事は、はい、分かります。あのこじんまりとしたローカル線を模しているのですよね。まぁ、そうなんでしょうよ。と思うぢゃん。お隣駅は茅ヶ崎海岸駅なの。遠くは西湯河原駅まで。相模湾沿いを網羅していますね(^_^;)。それに駅前人口とか。乗り換えとか。多くの死傷者を出した脱線事故。その後幽霊列車が走り、条件付きで死者と再会できる4話。感謝を伝えたり出来るチャンスがあるのは良いね。最終話は運転士とその奥さん回でね。大オチに驚きですよ( ໊๑˃̶͈⌔˂̶͈)。
  • ちょろこ
    2020/08/16
    涙の土砂降り、の一冊。脱線事故で大切な人を喪った人達が一度だけ死者と再会できる物語。婚約者、父、片思いの女性、愛する夫を…と、四話読み進めるに連れて涙は溢れて止まらない。特に 「父へ。」が、親と子のどちらの立場にも心を重ね合わせ、涙の土砂降り。父の言葉がものすごいパワーで心と涙腺を刺激した。生前は見えなかった見ようとしなかった姿、喪ってからわかる深い愛、受け取る大切な想いを乗せたレールはきっと明日へと繋がるレールに姿を変えて永遠に…。大切な人を喪くした人はもちろん、誰の心もそっと包んでくれる素敵な作品。
  • モルク
    2022/01/22
    鎌倉で起こった脱線事故で多くの死傷者が出るが、ひそかに伝わった噂…西由比ヶ浜駅に幽霊がいて彼女に頼むと4つの条件を守れば事故の列車に乗ることができる。遺族は愛する人、家族に再会し、最後の言葉を交わし見つめあう。突然の死になすべきを知らず悲しみにうちひしがれるだけだった彼らに、亡くなった人たちが勇気を与える。1話目の婚約者を亡くした話からうるうるし、見下し疎んじてきた父の愛、偉大さを父の死後に漸く知った息子の話に鼻をすすり、最終話の運転士の妻の話でついに涙腺崩壊する。決して外で読んではいけません!
  • おしゃべりメガネ
    2023/08/05
    鎌倉で一台の快速電車が脱線事故を起こし、多くの死傷者が出てしまいます。その事故により婚約者を失った女性、父親を亡くした男性、ずっと好きだった女性を失った学生、そして電車の運転士を亡くした妻、それぞれの物語が綴られています。さすがメディアワークスからの作品だけにとにかく読みやすかったです。遺族の元に不思議なウワサが聞こえてきて、とある条件を満たせばもう一度亡くなった人に逢えると。似たような話は他の作品でもあると思われますが、これはこれで素直に感動できたかなと。大切な人を突然失くすって、想像できないですね。
  • なかしー
    2021/05/06
    ネタバレあり
    鎌倉好き→試し読み→文体が好みで購入。よって舞台などの加点補正があり、レビューはかなり贔屓めなのでご容赦を。概要:よくある?事故(本作は電車脱線事故)で亡くなった人に特定条件(場所:駅のホーム、時間:深夜、人物:幽霊)を満たすとその人に再開出来る物語、俗に言う感動系。序盤でルール設定を提示するのは読み手としては有難かった(※好みが分かれそう)構成は4部で異なる人が主人公で、その事故が物語の交差点になる。良かった点:海岸線を走る電車も相まって全体的に爽快感もあり、重いテーマでも読みやすかった。