消えてください
発売日 :
2019/11/22
孤独な少年と、幽霊の少女――二人は恋に落ちるごと、別れに一歩近づく。
『私を消してくれませんか』
ある雨の日、僕は橋の上で幽霊に出会った。サキと名乗る美しい彼女は、自分の名前以外何も覚えていないらしい。
・一日一時間。
・『またね』は言わない。
二つのルールを決めた僕らは、サキを消すために日々を共に過ごしていく。父しかいない静かな家、くだらない学校、大人びていく幼馴染。全てが息苦しかった高一の夏、幽霊の隣だけが僕の居場所になっていって……。
ねえ、サキ。僕は君に恋するごとに“さよなら”の意味を知ったよ。
衝撃的な内容で発売直後から話題沸騰し、大ヒットとなった『ひきこもりの弟だった』から二年半――今、葦舟ナツが綴る、《別れ》の意味を問う、新たな衝撃作。
ある雨の日、僕は橋の上で幽霊に出会った。サキと名乗る美しい彼女は、自分の名前以外何も覚えていないらしい。
・一日一時間。
・『またね』は言わない。
二つのルールを決めた僕らは、サキを消すために日々を共に過ごしていく。父しかいない静かな家、くだらない学校、大人びていく幼馴染。全てが息苦しかった高一の夏、幽霊の隣だけが僕の居場所になっていって……。
ねえ、サキ。僕は君に恋するごとに“さよなら”の意味を知ったよ。
衝撃的な内容で発売直後から話題沸騰し、大ヒットとなった『ひきこもりの弟だった』から二年半――今、葦舟ナツが綴る、《別れ》の意味を問う、新たな衝撃作。
- レーベル: メディアワークス文庫
- 定価: 693円(本体630円+税)
- ISBN: 9784049126310
メディアワークス文庫の新刊
みんなのレビュー
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佐島楓2019/12/0663このイラストや帯の惹句にあるようなわかりやすい「恋愛」の形を書いている作品ではない。もっと根源的な、魂と魂との交流のようなものを求めるのがこの二人の物語なのではないか。前作を読み返すことが、著者のあとがきの真意を理解する鍵になるのだろう。いつか果たしたい。
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よっち2019/11/2239ある雨の日、橋の上でサキと名乗る美しい幽霊に出会った泉春人が、自分を消してほしいと願う彼女と消すために日々を共に過ごしていく物語。全てが息苦しかった高一の夏。そんな中で彼女と過ごす時間は確かな変化で、けれど彼女に対する戸惑いも確かにあって。サキの過去が明かされてゆくエピソードの先にあった二人の関係にはまた違った印象もあっただけに、最後は唐突であっけないようにも思えましたけど、サキの心情がどのように変わったのか、そして最初に決めたルールも意外とポイントだったのか、その分岐点をいろいろ考えたくなる結末でした。
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アズマ2020/01/08321度じゃ呑み込みきれないのでもう一度読みたいです。読んでいてあっという間に読み終わってしまいました。苦しいながらでの日々に読んでいて辛いけどそれでも好きです。
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アウル2019/12/1922ネタバレあり葦舟ナツさんの二作目。母親を亡くしその事を上手く割り切れていない主人公が橋の上で少女の幽霊と出会い彼女の願いを叶えようとし恋とさよならの意味を知る物語。前作の話もそうなんだけど葦舟ナツさんの書く話はなんか個人的にドスンっとくる印象なんだよな、あと最後の締め方は解釈の仕方が難しい。時がたってもう一度読み返せば色々とわかるだろうか。
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shikada2019/12/1221「ひきこもりの弟だった」の著者、葦舟ナツさんの2作目。毎日に息苦しさを抱えている男子高校生が、「わたしを消してください」と願う幽霊の少女に出会って恋をする。前作にノックアウトされた身としては、物足りなかった。きっと自分は、前作のような作風の作品の再生産を勝手に期待して、勝手に失望したのだろう。凄く身勝手で無責任なことを言えば、こういう作品なら、葦舟さんでなくとも書けるんじゃないかと思う。はじめて読む作家さんだったらきっと先入観なしに楽しめただろうけど、葦舟さんには凄く高い期待値を設定してしまっていた…。
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