私が大好きな小説家を殺すまで

発売日 : 2018/10/25
なぜ少女は最愛の先生を殺さなければならなかったのか?
突如失踪した人気小説家・遥川悠真。その背景には、彼が今まで誰にも明かさなかった少女の存在があった。
 遥川悠真の小説を愛する少女・幕居梓は、偶然彼に命を救われたことから奇妙な共生関係を結ぶことになる。しかし、遥川が小説を書けなくなったことで事態は一変する。梓は遥川を救う為に彼のゴーストライターになることを決意するが――。才能を失った天才小説家と彼を救いたかった少女、そして迎える衝撃のラスト! なぜ梓は最愛の小説家を殺さなければならなかったのか?

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みんなのレビュー

  • ろくせい@やまもとかねよし
    2020/04/05
    ネタバレあり
    始めの文章が結末だった。「敬愛」が「執着」になり、それは愛する相手の死を望むことだと。不幸な家庭環境にある女子小学生が、大好きな作家の二作目を手に生きることに絶望をしていた時、偶然にその作家と知り合う。作家の自宅へ通うようになった少女は、作家の不調時に彼女の「創作」で援助することができた。この偽装創作を中心とした継続する少女と作家の関係を描く。彼女の自己を支えた作家への利他的想いや行為。元来彼女の利己を廃した作家への想いや行為が、いつしか彼女の自己に欠くことができない利己へ変貌。その変遷は無自覚か確信か。
  • さてさて
    2024/01/28
    『私の神様は、ずっと死に損ね続けていたのだ』。母親からの酷い仕打ちの中に小学生の辛い日々を過ごしていた梓。そんな梓の未来を変えてくれた小説家の遥川のことをやがて、『だから私は、遥川悠真に死んで欲しかった』と思う梓の揺れ動く心の内が描かれていくこの作品。そこには、”小説内小説”が大胆に展開する物語が描かれていました。読み進むにつれて、どんどん重くなっていくこの作品。その一方で、そこに描かれる物語世界がどんどん澄みわたっていくこの作品。切なさが込み上げるその衝撃的な結末に、純愛物語の一つの形を見る作品でした。
  • 麦ちゃんの下僕
    2022/01/14
    家庭の事情から自殺しようとした小学生の幕居梓は、偶然にも大好きな小説家・遥川悠真に命を救われる。そうして2人の奇妙な“共生”関係が始まったが…!? まず最初に“結末の一歩手前”の情況を提示して、そこへと至る過程を丹念に描き、最後に“真の結末”を示して読者の心を抉る…という斜線堂さんお得意のパターンなんですが、その“過程”の描写が本当に巧いんですよね!バッドエンドなのは明らかなのに、そこへの牽引力が実に見事!初期の傑作であると同時に斜線堂さんの入門編としても最適な作品だと思います♪︎(→理由はコメント欄で)
  • nobby
    2020/09/29
    なんて切ない…偶然の出逢いは通念から決して許されない…不器用な男女は互いに惹かれながらも素直になれず…それは恋なのか、あるいは作品や作家への憧憬なのか…途方に暮れた少女が死を覚悟した踏切で手を差し伸べたのは憧れの人気小説家。ありえないシチュエーションを笑う一方でドキドキ止まらず、語られるのは小説を生み出す苦悩…いつぞやか才能の逆転が導く結末は予想のままに哀しいばかり…どの場面にも息苦しさ感じながらも、気持ちはどっぷり入り込み物語の一員と化していた…悲しい結末の正解は問わず、その心情の揺れを味わうべき作品。
  • ちょろこ
    2021/04/12
    初、斜線堂さんの一冊。想像以上に良かった。一人の小説家を愛する一人の少女が暗闇の中だけでなく真の世界でも小説家に救われた…そこから始まる二人の物語に瞬く間に魅了された。淡い感情が次第に濃く色づいていく過程、複雑な、二人にしか分かり合えない分かち合えない繊細な感情がもつれ合う様は文字が流れるように心に入り込みひたすら美とせつなさで震わせる。才能を愛されたのに…彼は弱くてズルい。でも少女を救う小説を描いたことだけは確か。二人の間に芽生えたのは救愛、救い合う愛。そう思うと複雑な色をしたせつなさがポツンと残る。