純真を歌え、トラヴィアータ

発売日 : 2018/03/23
誰もが共感し涙する、“夢破れ人”へ捧ぐ挫折と再生の物語。
『――私は、夢に届かない』
 トラウマにより歌声を失い、プロのソリストの道から脱落した少女・椿。幼い頃から全てを捧げてきた夢を失い、残ったのは空虚感だけ。そんな中、椿はオペラの自主公演を行う“東都大オペラサークル”の指揮者・黒田と出会い……。
 才能を持たざる人間の、夢と現実。歌声を失った歌姫と、孤高の指揮者――希望を見失った二人が紡ぐ、《挫折》と《再生》の物語。

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みんなのレビュー

  • おかむー
    2018/05/29
    軽めのキャラノベルと期待せずに読んでみたら予想外によい出来、掘り出し物でしたよ。『よくできました』。意地悪に見れば“逆“蜂蜜と遠雷というかクセのないのだめといったところではあるけれど、壁を乗り越えて成長してゆくそれらの物語とは違う“乗り越えられない”苦悩が重苦しくなりすぎないように描かれているところに好感触。終盤で主人公・椿が逃げてきたものと向き合うクライマックスも胸に迫る。鬼監督にして料理上手な“お母さん”な黒田をはじめ、脇役が濃すぎない程度に個性が立っているのも含めて全体にバランスがよいですね。
  • あおでん@やさどく管理人
    2018/05/31
    生きるのに不器用な人が出てくる物語が好きだ。挫折もすぐには乗り越えられないし、うまく生きている人と比べて生きづらさを感じてしまうこともある。それでも、「自分はどうしたいか」「自分は何が楽しいか」を考えて、不器用なりに自分の幸せに向かって歩き出す。悲しさ、苦しさ、そして楽しさ。全てが詰まっているオペラは、不器用な人たちの人生に重なるのかもしれない。
  • たるき( ´ ▽ ` )ノ
    2023/02/25
    ネタバレあり
    Kindle Unlimitedにて。音大の声楽科に在籍している主人公・椿はある日突然歌えなくなってしまう。別の大学に入り直して、他大のオペラサークルで活動していくお話。歌えない苦しさを抱えながら、様々な体験を通して少しずつ自分の心と向き合っていく過程が、とても胸を打つ。オペラとミュージカルの違いってそういうことか!と勉強にもなったし、満足な読書時間だった。
  • よっち
    2018/03/25
    トラウマにより歌声を失い、プロのソリストの道から脱落した少女・椿。そんな中、椿はオペラの自主公演を行う東都大オペラサークルの指揮者・黒田と出会う挫折と再生の物語。幼い頃から全てを捧げてきた夢を失い、残ったのは空虚感だけ。歌いたいけれど歌えなくなってしまった椿、一方で努力が確実に実を結んでゆく友人との何とも複雑な関係。才能を持たざる人間の夢に突きつけられた現実、そして歌声を失った歌姫と孤高の指揮者の出会いによって変わる様々な思いもあったりで、彼女の再起を見守る気持ちで読めるとても素敵な物語になっていました。
  • ともパパ
    2018/03/31
    ネタバレあり
    クラシック音楽が好きなので、書名だけで発売前からチェックしていて、発売日に書店に走って帯もあらすじも見ずに買いました。幼少のころに見たオペラでの歌手に感動を覚え、いつかはそんな歌をうたいたいと必死に努力をしてきたのに、音大に入学してすぐに才能の限界に気づかされ、焦って出場したコンクールで歌いきれずに倒れてしまった一人の女性。夢を追いながらも自分の非凡さに気づかされたあとの人生をいかに生きるか、多くの人が通るであろう道を考えさせてくれる貴重な作品。ラストの自主上演は静かな感動を覚えた。