君に続く線路
発売日 :
2010/02/25
ひたむきに仕事に打ち込んできた保線手が線路で拾ったのは、美しい少女だった——。
時は昭和初期。線路を守る保線手として、二十年以上ひたむきに働いてきた三郎。ある日、彼は一人の若い少女が線路の上で倒れているのを発見する——。仕事一筋に生きる純朴な四十男と少女の淡いラヴロマンス。
- レーベル: メディアワークス文庫
- 定価: 583円(本体530円+税)
- ISBN: 9784048683838
メディアワークス文庫の新刊
みんなのレビュー
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みっちゃん2014/03/0380息子からの借り本。ふんわりと温かい気持ちになれる本。世間知らずのお嬢様と中年の保線手。2人が一緒に過ごしたのは、たったの5日間。お互いのほのかな恋心が成就する事は、あり得ない。だから切ないのだけれど、エピローグの「保線手の祖父」の言葉に、劇的な後日談があったのでは?と勘繰りたくなってしまった。「線路は、街と街を結ぶだけではない。人と人を結ぶものでもあるのだ。」子供達と離れて暮らす私の胸に響く言葉だった。
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coco夏ko10角2015/08/1727昭和初期。42歳の純朴な保線手・三郎さんと20歳の世間知らずなお嬢さん・櫻子の数日間のロマンス。線路のことはよく分からないので恋愛の方ばかりで読み進める。終章からいくとその後の二人はそういうこと…でいいのよね?あとトメさんについてもっと情報が欲しかったなぁ。
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た〜2013/04/0113幾人もの登場人物の成長記であり純愛の物語でもある。心理描写が秀逸で感情移入しやすい。ところで女傑二人の謎が残されちょっと気になる
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日奈月 侑子2013/10/2910実は表紙に惹かれて買ったクチだったので、最初の方は、列車の知識が皆無もあって入り込むのが難しかったのですが、読み進めていくと面白くなってしまいました。 三郎の温厚で芯が通った姿勢が魅力的でした。櫻子の口調のキツさというか、自衛の為の攻撃的な態度があまり好きになれなかったのもあって、三郎の好感度は最初から高かったような気がします。櫻子の言葉に怒るでもなく、真摯に向き合う様が格好良い。その真摯さ故に、最後はちょっとほろ苦い感じになってしまっていたけれど。多分本人は悔やんでないだろう。だから切ない。
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sarie2015/12/058時代は昭和初期のお話。線路を守る保線手一筋に生きる純朴な40男と、世間知らずなお嬢様。彼女の成長物語であり、ほのかな恋の物語でした。ラストははっきり描かれず読み手に想像させる終わり方。 謎だらけで終わってしまったけれど、だからこそこの物語は良いのかもしれない。 楽しめました。
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