大人気ミリタリーアクション『フルメタ』新シリーズ3巻に、ついにテッサが登場! テッサ役の声優・ゆかなに突撃インタビュー!!
ますます盛り上がりを見せる本シリーズ、そしてその第3巻のキーパーソンとなるテレサ・テスタロッサ――通称テッサ役をアニメやPVなどで演じている声優・ゆかなさんに突撃インタビューを敢行しました。ゆかなさんから見た、彼女の魅力を徹底紹介しちゃいます。
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声優・ゆかなスペシャルインタビュー(上)
実は私、彼女のような人を放っておけないんです
―――「フルメタル・パニック! Family」第3巻の刊行を記念して、テレサ・テスタロッサ(以下、テッサ)がPVに待望の登場となりました。たった今、収録が終わったということで、本当にお疲れ様でした。
ゆかな:ありがとうございます。「フルメタル・パニック! Invisible Victory」以来ですから、7年ぶりということになりますね。あれは2018年の収録で、コロナ禍になる前でした。賀東さんは脚本、シリーズ構成もされていたのでスタジオに毎週いらっしゃいましたし、四季さんがいらっしゃったこともありました。収録のあと皆で食事に行く機会もあって、作品のことを掘り下げるようなお話もできました。今回のPVの収録ではお二人ともリモートでのご参加でした。
―――久しぶりにテッサを演じられたと思いますが、いかがでしたか? すんなり役に入ることはできたのでしょうか。
ゆかな:そうですね。以前、やはり少し時間が空いてからのベリーメリーの収録の時は、周りの方に合わせて少し年齢感を上げるようにという指示をいただいたので、今回も、既に収録されている宗介やかなめに合わせようと考えていました。皆で作り上げる世界なので、自分だけ全く同じでいればいいというものでもない場合もあるかと思っています。その辺りのバランスは収録時に調整しつつ、という感じで収録に臨みました。
―――今回のPVではアラフォーになったテッサを演じられたわけですが、それもゆかなさんの中にある引き出しから出てきたイメージなのですね。
ゆかな:私の心の大切な引き出しの中からテッサさんを外界にお迎えするために、私の物理的なコンディションを整えておく。そんなイメージと言ったら伝わるでしょうか……?
―――PVではテッサが宗介やかなめに話すセリフの感じが絶妙で、ファンはきっと大喜びだと思いますが、ゆかなさんはテッサというキャラクターだけでなく、「フルメタ」の世界観もしっかり共有されていらっしゃいますね。
ゆかな:ありがとうございます。実は現時点でまだ3巻を拝見しておらず、1巻2巻からの推測ではあったので……いくつか確認させていただきたい内容もあった中での収録でした。結果的にその推測が概ね合っていたようで、なによりでした。絞りきれなかったいくつかの可能性については収録時に賀東さんはじめスタッフの皆さんに確認することができたので不安はありませんでした。
―――テッサを長年演じられてきたゆかなさんから見て、彼女はどんな女の子だと思われますか。
ゆかな:強くて優しい人だと思います。そうあろうとする人、という意味も含めて。
彼女に限らず誰でも、人生の序盤あるいは人生の全ては自分の能力と向き合うことに費やされるのではないかと思っていて。能力の高さや何らかのきっかけがあったりするとより幼い段階でそのピークが来るのではないかと。彼女の場合は隣に双子の兄がいて疎外感より先に劣等感を獲得してしまった訳ですけれど、多かれ少なかれ自分自身が誰より自分に振り回される中で、翻弄されたり制御したり諦めたりという方法を選ぶのではないでしょうか。ウィスパードたちは尚更。そんな中でその能力を正しく生かせる道を選び続けられる人だと思います。
―――テッサのここが好きだと思える部分や、共感できるところはどのようなところですか。
ゆかな:良心と聡明さを両立しているところです。その二つを両立していくためには孤独な戦いを強いられるものですし、どちらかを手放せばストレスもなくなるし効率もいい。そういったことも十分理解できた上であえて両立していくのは非効率極まりないのですが、人間としてそうありたいとか好きだとか美しいとか、そうではない自分が許せないとか、それこそ人間的な選択だという気がします。
―――PVでもそれとなく描かれていますが、 テッサはまだ宗介のことを引きずっていると思います。ファンとしてはそこが楽しかったりするのですが、演じていたゆかなさん的にはどうお考えでしょうか。
ゆかな:そう……なんでしょうか? 巷でよく使う「引きずっている」…という言葉の響きから受けるイメージとは、少し違うような感覚があるのですけれど……でもいろんな解釈がありますものね。そこがお楽しみポイントであれば、そうなのかもしれないですね。
また、もしそうだとしてもテッサは自分の気持ちを最優先にできないタイプというか…使命感や責任感、思いやりや優しさの方を選択する人である気がします。もちろんかなめも宗介も責任感は強いし正義漢だし良心的ですが、最後の最後に追いつめられたときに個人的な思いを選択できるのがあの2人で、その強さがなんだか少し眩しく感じられちゃうような、そんなイメージです。
―――深いお話だと思います。それだけテッサというキャラクターに向き合っているということですね。
ゆかな:だとしたらとても嬉しいです。実は私、彼女のような人を放っておけないんです。あなたはすごいね、しっかりしてるね、あなたは1人で大丈夫だね、なんでもできるね、あなたに任せておけば安心だ。そういう評価を受けている人をこそフォローしたいというか。みんなが安心しすぎてつい後回しにしてしまうような人をこそ、本当は誰かがきちんと見ていてケアしてあげて欲しいなって、そう思っているので。ともあれ実際はお互いに気を遣い合って先手を打ちすぎてボードゲームの試合みたいになってしまうような気もしますが(笑)それも楽しそうです。
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