偽葬家の一族

発売日 : 2025/04/25
『領怪神犯』の著者が贈る、新たなオカルトエンタメホラー!
幼い頃に家族バラバラになり、親代わりの祖母とも死に別れた天涯孤独の青年・出淵恭二は、生活に困窮し、山で穴を掘るだけで日当十万円というバイトに参加する。
だが、突風と共に現れた「ナニカ」によって、土中に生き埋めにされてしまう。
酸欠で意識も朦朧とし、死を意識したそのとき――穴の上から恭二を覗く、喪服姿の奇妙な若い男女に助けられる。
全く似ていないが兄妹らしき2人は、なぜか初対面のはずの恭二を「弟」と呼び、強引に彼ら“平阪家”の一族が住まう家へと連れていく。
そこには、恭二の「祖父母」と「父母」だという、全く見知らぬ怪しげな人々が待ち受けていた。

彼らは疑似家族の形をとり、由縁不明の怪異に、偽の由来や物語をつけて葬ることを生業とする集団――偽葬家だった。
恭二は生きるために仕方なく、平阪家の一員、次男として怪異に対峙し、偽葬を行っていくことに。
謎めいた平阪家の人々が抱える過去、そしてラストで明かされる驚愕の秘密とは。

大好評ホラーエンタメ「領怪神犯」シリーズの著者が満を持して贈る、新たな家族と兄弟の物語!

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みんなのレビュー

  • ちょろこ
    2025/06/17
    偽の家族が怪異に立ち向かう一冊。命を救われたことを機に異様な喪服集団の偽家族の次男に抜擢された主人公の恭二がさまざまな怪異に立ち向かうストーリー。偽家族って悪事的なイメージがつきものだけど、こちらは真逆。腑に落ちる物語を作って怪異を納得させ供養するという、これまたワクワク感を掻き立てる斬新な設定がいい。個性溢れる魅力的な家族たちの古事記に則ったそれぞれの役目も面白い。恭二が次第に儀式と家族に染まり自分の立ち位置を見つけていく姿、そして予想できることはあれどそこに至るまでの描き方がラストまで綺麗で良かった。
  • みっちゃん
    2025/05/31
    ネタバレあり
    まあ、設定の斬新なこと。強力な怪異に虚構のストーリーの登場人物であると思い込ませて、その家族として葬儀をあげて葬ってしまう、という稼業。いくら何でも無理やろ、と思いながらも面白くて読み進めてしまう。他の木古作品でも感じる事だが、おどろおどろしい怪異を扱いながら、物言いはぶっきらぼうな登場人物がふとした拍子に見せる思いやりや優しさが感じられて好き。今作の主人公が折に触れて思い出す、亡き祖母との貧しくも温かな暮らしの記憶にじんわり。ラストのサプライズは予想通りだったが、それで良かったな、とひとりごちる。
  • yukaring
    2025/05/05
    怪異を物語で封じ込めて弔い祓う「偽葬」この奇妙な商売を生業とする平阪家に加わった天涯孤独の青年・恭二の怪異譚。闇バイトに応募して山で生き埋めにされかけた恭二。彼は危ういところを2人の男女・柊一と三沙に救われる。偽葬を行う平阪家は他人が集まり家族を演じる異様な喪服の集団。この家族の次男となった恭二は“哭き女”として様々な怪異へと立ち向かっていく…。山に巣くい贄を求める怪異や幼い子を残した両親の未練、怪異に操られる人。困難に立ち向かう内に疑似家族たちに芽生える信頼感が心地よい。ラストのサプライズも素敵だった。
  • ケイト
    2025/08/12
    生き埋めにされそうになった恭二を助けてくれた「平阪葬儀屋」の兄妹。ふたりは偽りの話を作って、怪異を成仏させる偽葬屋一族。なんのこっちゃ!でもまたまた面白い設定で楽しませてくれた。平阪家の一員となった恭二、生きていくため納得したわけではない。でも先々で出会う怪異に怯える人達に言葉をかける恭二は、一見無愛想だけどとても優しい。最後は予想通りの展開で嬉しくなった。
  • ぴよぴよ
    2025/07/01
    ネタバレあり
    謎の怪異に物語を与えて弔う偽葬家族。家族に恵まれなかった恭二が戸惑いつつも、次第に家や偽の家族に愛着を持つようになっていく。そして訪れた平阪家全滅のピンチ。それまで目立たず日本語も話さなかった平阪夫人の、最後凜然とした姿が格好良かったー!何となくそうじゃないかな?と思って読んできたラスト、恭二の過去がわかるとじんわり温かな気持ちになる。続編出るといいな。