妖精の物理学 ―PHysics PHenomenon PHantom―

発売日 : 2025/05/10
逆さまの街で、雪の結晶を宿す妖精に出会った。
――第31回電撃小説大賞《大賞》受賞作――
「たった今、世界の法則を再定義しよう」
2032年に提唱された前代未聞の物理学理論により、世界の在り方は大きく変わった。特定の物理現象が少女の姿で具現化した存在――『現象妖精』は、人類に多大なる恩恵と、未曽有の大災害をもたらした。
七年前、『現象妖精災害』により一度崩壊し――復興した街・神戸。そこに暮らす少年・カナエは平穏な日々を過ごしていた――はずだった。あの日、助けを求める彼女の声を聴くまでは。
「1500万もの人間を、この手で一度に、――殺しました」
世界の秘密と、犯した罪。少年と妖精の逃避行が今、始まる。
大賞受賞作家が遺した感動の大作が堂々刊行!
  • レーベル: 電撃文庫
  • 定価: 858円(本体780円+税)
  • ISBN: 9784049162301

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みんなのレビュー

  • 雪紫
    2025/08/08
    デビュー作にして改稿前の遺作(つまり宝石にする前の原石)。挿絵がほとんどないのもそのせい?三角関係構築しそうな主人公と妖精達やはぐれ者具合、敵関係といいかなりクラシカルな王道ボーイミーツガール。物理学関連はわかりにくいところあるけど(挿絵なしが本当に悔やまれる)、抑え具合や盛り上がり、読ませる力はかなり強め。なので余計作者の逝去が悔やまれます。・・・凄い解説に納得感が。
  • オセロ
    2025/05/14
    ネタバレあり
    物理法則に妖精が関係する世界、妖精の声が聞こえる特異体質の少年が聞こえた悲痛な妖精の声、そんな妖精が抱える秘密と彼女を巡って繰り広げられる戦闘…。設定や世界観はよく練られていたけど、面白かったかと言うと迷いどころ。 多少の読みづらさは諸々の事情から仕方ないとして挿絵がないのに実に勿体なく感じた。この手の作品はここぞという場面での挿絵がこそだと思うので…
  • 芳樹
    2025/05/13
    ネタバレあり
    『現象妖精災害』により崩壊した日本の「逆さまになった神戸」を舞台とするSFにしてボーイミーツガール。全ての物理現象は『現象妖精』が引き起こす。妖精が生きるためには糖分が必須。そして主人公のカナエだけが妖精と意思疎通できる。この三つの設定が作品の展開やギミックに常に関与していて、作中で起こったイベントを思い返すと「ここに効いているのか」と、その使い方の巧さに唸りました。一方で展開の強引さや荒さも感じていましたが、その理由も解説を読んで納得致しました。続きを知れないのは残念ですが、著者のご冥福をお祈りします。
  • 和尚
    2025/05/10
    電撃大賞作品、面白かったです! 現象妖精、反転、斥力、逃避行。 何だかとても、懐かしい空気の作品でした。 都市シリーズやウィザーズブレインの系譜。 そう聞いて、好きだなと思った方は是非。 僕はとても好きでした。 一巻としての満足度も高く、本来ならこの先で紡がれたであろう物語を思わずにはいられません。
  • よっち
    2025/05/10
    前代未聞の物理学理論と、7年前『現象妖精災害』により一度崩壊し復興した街・神戸を舞台に、妖精の言語を理解する少年カナエが1人の妖精と出会う近未来ファンタジー。妖精と話せることを周囲に理解してもらえず、現象妖精レヴィとともに暮らしていたカナエが、研究区区間で氷に囲まれていた等身大の現象妖精エルウェシィと出会い契約したことで、彼女を狙う企業アズガルドや、殺害を目論むタツミとかさねに追われる展開で、孤独だったゆきと諦めず向き合い、思わぬ黒幕に動揺しながら力を合わせて収束させてみせたその後を読めないのが残念です。