天羽ルイナの空想遊戯 彼女の作った鬼畜ゲームを、僕が攻略するまで

発売日 : 2025/03/19
第37回ファンタジア大賞《金賞》斜め上の王道ファンタジー!
ずば抜けた力を持つ、不死の存在――英雄。
そんな彼らですら救えない、滅ぼされるために存在する世界・バリスノーン。
『これが、天羽ルイナが作ったゲームのシナリオだ』
天羽ルイナ。
美少女のくせして、自己紹介で他者の不幸を好んでいると宣ったバッドエンド至上主義者。
ルイナ曰く――
「ゲームを攻略できたなら、望みは何でも聞く」
だが、僕がルイナのゲームを攻略したいのは、そんな目的のためではない。
物語は完璧なハッピーエンドであるべきだ。
だからこそ、お前の不幸な世界を救わなきゃならないからな。
少年少女のゲームをめぐる、斜め上の王道ファンタジー!

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みんなのレビュー

  • オセロ
    2025/03/25
    斬新な構成が魅力的。 パッドエンド主義者のルイナが作ったTRPGを幻視癖のある高瀬がクリアを目指す物語なのですが、前半だけだと高瀬が幻視(妄想)癖のあるヤバい奴なだけに思えて物足りない。しかし、中盤のある会話で謎が氷解してからの後半はとても良かった。TRPGモノに異世界ファンタジー風の世界観を組み合わせの相性も良かったけれど、読み手を選びそうかな。
  • よっち
    2025/03/21
    美少女なのに自己紹介で他者の不幸を好んでいると宣ったバッドエンド至上主義者の天羽ルイナ。彼女が作ったゲームシナリオに同級生の高瀬が挑むゲームファンタジー。英雄ですら救えない、滅ぼされるために存在する絶望の世界バリスノーン。彼女が作り上げた不幸な世界を、物語はハッピーエンドであるべきだと考えて、魔導英雄となって多くの国を滅ぼしてきた夜天竜ヴリガストに挑む高瀬。絶望的な状況ながらも彼女が作り上げたゲームなら必ずどこかに活路があるはずで、お互いの思考を読み合いながら駆け引きを繰り広げていく展開は面白かったです。
  • のれん
    2025/03/25
    ネタバレあり
    TRPGものにしては能力値やダイスなどの設定を語りもなく物語もフックがないな、と思っていたら、中盤手前で演出が一変する。 ギミックはまさに『涼宮ハルヒ』に近いが、命運が握られた異世界出身の人格がシンクロするという二重の演出が面白い。 しかし、主人公とヒロインの現実の関係と、物語上での関係が交互に進むというわけではなく、本当にシンクロしたままヒロインの嗜好に共感していく。(1/2)
  • アウル
    2025/03/28
    ネタバレあり
    バットエンド至上主義者のルイナが作ったTRPGを攻略すべくハッピーエンド至上主義の高瀬がクリアを目指していく物語。初めはゲームに熱中しているだけかと思いきや途中から核心が語られて更に話に引き込まれたな。理不尽極まりないこのゲームと創造主魔の手から、高瀬は見事ハッピーエンドをつかみ取ることが出来るのか楽しみだわ。
  • リク@ぼっち党員
    2025/03/23
    ネタバレあり
    TRPGを題材にしながら、異世界モノの要素も取り入れた作品。主人公の認識の中ではガッツリ冒険してるので、読んでる感覚は異世界モノの要素が強め。自分はハッピーエンド至上主義なので、わざわざバッドエンドな作品をつくってキャラクターを絶望に追いやるというのは最初は理解できなかった。けど希望の裏返しということならわかる気がする。英雄としてルイナに応えようとするだけでなく、本心からゲーム世界を楽しんでいたからルイナの心を引き寄せたのだろうなと。反撃の狼煙はまだ上がったばかり。絶望を跳ね返して、希望に変えられるのか。