僕はライトノベルの主人公

発売日 : 2024/11/29
「私は、この現実に物語を持ち込みたいの」
この文章を読んでいるということは、貴方は「読者」ということね。
はじめまして、私はメインヒロイン・高嶺千尋。この物語は私が主人公である手塚公人くんを超文芸部にスカウトするところからスタートするの。
活動の目的は――この世界を物語みたいに楽しいものにするため。

超高性能な電子生命体のミカコに、庶民的お嬢様の薔薇園先輩、中二病のイケメンのシドくん。
登場人物もすばらしい逸材を揃えたわ。

あとはこの物語が他でもない手塚くんの視点で描写されるだけ。

そうしてはじめてこの「ライトノベル」が完成するはず。

そう、これはメタフィクションでなによりラブコメのライトノベル。

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みんなのレビュー

  • オセロ
    2024/12/07
    自分には合わなかったです。 現実がつまらないのなら自らの手で物語のように面白くすればいいというコンセプトや王道でありながらも意外性のあるストーリーは良いと思う。だけども、メタフィクションが何でもありすぎて楽しめるポイントがピンとこなかった。
  • 芳樹
    2024/12/02
    ネタバレあり
    【BW】もし物語の登場人物が、自分がそうであると知っていたら。そして主人公が『自分は主人公である』と認識し、メインヒロインも自分がそうであると知っていたら。登場人物たちは自分たちの『物語』をどのように動かしていこうとするのか?開き直ったかのようなメタ発言&行動上等のスラップスティックなメタフィクション・ラブコメで、大いに楽しませて頂きました。クライマックスに向けて加速度的に”メタ度”が上がっていく展開は実に胸熱でしたね。また一つ新しい読書体験をさせてもらったように思います。“特別賞”に相応しい傑作でした。
  • よっち
    2024/11/30
    世界を物語みたいに楽しいものにするため、メインヒロイン高嶺千尋が、仲間を集めて主人公として手塚公人を超文芸部にスカウトする青春メタフィクションラブコメ。超高性能な電子生命体ミカコに、庶民的お嬢様の薔薇園先輩、中二病のイケメンのシドといった仲間を集めて超文芸部を立ち上げた千尋。その物語を描写する役割を期待される手塚が、仲間たちと七不思議の人体模型などに挑む中で、千尋の異能により様々な事態が引き起こされることに気づく展開でしたけど、彼女の望みを叶えて物語を完結に導くため主人公として奔走した結末は良かったです。
  • わたー
    2024/12/18
    ★★★★☆私は楽しめたが、玄人好みのする作品だったかな。現実で起きた出来事を物語のように記述していくことを目的に結成された謎部活「超文芸部」。ヒロインに物語の執筆者として選ばれたダンゴムシ系男子の主人公は、濃すぎる部員たちと共にトンデモ存在に立ち向かっていくのだが、実はヒロインは現実を改変する能力をもっていることに加え、この世界は彼女をヒロインとしたラノベであることが明らかになって…というメタフィクション・ラブコメ。三幕構成や物語内での引きの付け方等々、一般的な脚本術に忠実たらんと意識して書かれたという
  • CCC
    2025/01/03
    ネタバレあり
    物語のメタ構造が明確になっていく中盤はかなりワクワク感があった。終盤はメタ要素が飼いならされすぎている感じも受けたが、キャラが物語に意識的に干渉していく話をよくやりきったと思う。本当によく風呂敷に収めている。点Pだのトリフィドならぬソラフィドだの、出オチ的小ネタもところどころ笑えた。何だかんだで王道っぽい感触もあり、変化球を力で直球に変えたような作品だった。