宵を待つ月の物語 一

発売日 : 2024/11/15
少女は異界の水を呑み「まれびと」となった。そして運命がはじまる――
高校生の坂木夜花(よはな)の住む町は、魔を退治する神祇官(かむつかさ)の一族である社城(やしろ)家が絶大な権力を持つ。

 両親を亡くし祖母と住む夜花は、夏のある日に遠縁だからと社城家の宴会にかり出される。けれど手伝いの最中、事故で池に落ちてしまう。
 騒ぎを聞きつけ現れたのは美貌の社城家の当主候補。彼は「僕の、つがい」と夜花に歩み寄り――後ろにいた同級生の少女を抱き上げた。
 夜花は誰にも顧みられず、濡れ鼠の惨めな姿のまま池の中で呆然とする。

 けれど不思議な美しさの少年・千歳が夜花を助け、社城家にある自分の家に匿ってくれた。さらに千歳は夜花が神がかりの力を持つ《まれびと》であると見抜く。
 夜花は社城家に保護され千歳を護り手に、術師の仕事の手伝いをすることに……?

 「わたしの幸せな結婚」の顎木あくみが贈る、神と人と運命の恋物語。
  • レーベル: 富士見L文庫
  • 定価: 792円(本体720円+税)
  • ISBN: 9784040756028

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みんなのレビュー

  • アクビちゃん@新潮部😻
    2025/09/17
    【2025カドフェス対象本】顎木さんと言えば、大正和風シンデレラストーリーの「わたしの幸せな結婚」ですが、こちらは現代版ファンタジーです。顎木さんらしくもあり、らしくない気もします。これから、ラブ要素も期待しつつ次巻も購入予定です。
  • はなりん
    2025/05/04
    新シリーズ。絶大な力を持つ社城家は陰陽師の一族で遠縁の夜花は、『まれびと』て呼ばれる特殊な能力を持つ事が判明し、社城家の離れで、守り手の千歳と暮らす事に。千歳も神の祝福で不老不死となり、その呪いをとく為強い力をもつ夜花に近づいたものの、夜花と過ごすうちにお互いに居場所として信頼を寄せるように。まだまだ序章な感じですが、序列4位君も仲間になりそうだし、他の序列の人もまだ登場していないので、今後の展開が楽しみ。お婆さんとの和解はホロリとしました。
  • ぽろん
    2025/03/28
    ネタバレあり
    わたしの幸せな結婚の作者さんだと思い、手にとった。そうかあ、ヒーローは、長男ではなく、千歳だったのか。まれびとになった夜花は美世より快活でいいなあ。夜花の異能もこれから、花開いていくのだろう。これからの展開が楽しみです。
  • よっち
    2024/11/14
    両親を亡くして、魔を退治する神祇官の一族・社城家が絶大な権力を持つ町に祖母と住む夜花。夏のある日遠縁だからと社城家の宴会に駆り出され運命が動き出す物語。手伝いの最中に事故で池に落ちてしまい、しかし当主候補に選ばれたのは彼女の後ろにいた同級生・晴。異界の水を呑み「まれびと」とされた似たような境遇の2人の少女は、当主のつがいとされた晴と、落ちこぼれ扱いの少年・千歳に匿われた夜花と対照的な扱いをされながらも、状況に対する心境は真逆で、浮かび上がる真相を踏まえてこれから物語をどう動かしていくのか今後が楽しみです。
  • mariann
    2025/10/17
    顎木さんの新作。表紙を見てあまり期待せずに読み始め(失礼)けどすぐに好みのど真ん中だと訂正。設定は正直よくあると思う。異界を体験、または異界からやってきた人間はまれびととして大切にされる。ただ、その希少性からまれびとは度々狙われる事になるらしい。それを守る序列持ちの能力者達。まだまだ物語は始まったばかり。どんどん読み進めていきたい。