死神公女フリージアは、さよならを知らない

発売日 : 2024/10/01
死神は人と繋がり恋することで――最期にすべてを理解した
「私は人が生き抜いた末の『死』が観たい。その果てに、なにが遺るのかを」
『死』を学ぶためだけに現世を旅をする死神がいる。死神公女フリージア・トルストイ・ドルシュヴィーア。
 異世界の中でも高位な存在であり、現世の『死』を知りたいと願った彼女は、付き人である少年、《人の死期がわかる》異能を持つ黒朗夏目と、様々な人間の『死』を看取る旅をする。
 寿命という概念と無縁だから、人間と親しくなったことがないから気付かなかった、抗いようのない一つの事実。
 彼女がそのことに気付く、その刻まで――旅は続く。

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みんなのレビュー

  • オセロ
    2024/10/03
    これは良かったですね。寿命という概念がない為に、人が死んで何が遺るのか分からない死神公女のフリージア。そんなフリージアと共に人の死を看取る旅をするのは人の死期が分かる少年の黒朗。2人の旅を綴った物語は人の死が絡んでくるからというどうしても切なさ溢れるものだけども、短編集形式ならではのテンポの良さを活かしたコミカルなやり取りが程よくて。ストーリー展開は予想通りだったけれど、ラストはグッとくること間違いなし。
  • よっち
    2024/10/02
    『死』を学ぶために現世を旅をする死神公女フリージア。付き人の《人の死期がわかる》異能を持つ黒朗夏目と様々な人間の『死』を看取る連作短編集。異世界の中でも高位な存在であり現世の『死』を知りたいと願った彼女が、特権を活かして目の当たりにする祖母に最後の想い出を残したい青年、預言師の死の宣告、異世界珍味の試食、宿りの花。やたら食うフリージアの描写には苦笑いでしたけど、寿命という概念と無縁で、人間と親しくなったことがないから気付かなかった彼女が、最期に全てを理解した末に辿り着いたその結末がなかなか効いていました。
  • のれん
    2024/10/05
    ネタバレあり
    1巻でキレイに収束していた。 感情が薄いとか上位存在だとか、御託は並べてたけど結局のところ彼女が一番涙もろい優しい人間性があったのではないか。素晴らしい相手が長生きしてほしい、死んでほしくないと思うことのどこが悪いのか。でも彼女に見初められるぐらい立派な存在は死を厭わないし道理を受け入れる度量がある。 彼女はまた会える相手が欲しかった。そんな有り得ない夢を男は叶えた。ラストは急に生えてきた無茶苦茶なハッピーエンドだったが、作者の作風を考えたら仕方ない。愛する者が一番強いのは最早変えられない宿命なのだ。
  • サキイカスルメ
    2024/10/04
    とっても良かった!やっぱり綾里さんの作品大好き!!現代と異世界の繋がった世界で、異世界の死神公女と寿命が視える異能を持つお付き(人間)が様々な死を観測していく物語。連作短編を死のテーマで、涙溢れるものから胸糞悪いもの、果ては爆発まで幅広く読めたのが面白かったです。そして最後は死神公女が知った死の意味と結末、美しくて優しい着地がすごく好き。後味が良いんですよね、綾里さん作品は。
  • 冬野
    2024/10/21
    死を司り、悠久を生き、そして死を知らない死神公女フリージア。人の死期が見える人間の黒朗。ふたりが色々な人を看取り「死」を見つめるファンタジー。題材は重くシリアスだが、表紙の印象よりライトな読み味(シニカルな笑いが多い)なので深刻になりすぎずに読める。長命種と人間の思考回路の差が面白い。ミステリ的要素もあり、最後に仕掛けもあるので満足度も高かった。死を見つめることは生を見つめることでもあって。終盤の展開には目頭が熱くなった。単巻(多分)の作品として完成度も高いため綾里作品の入門にも良さそう。星:4.5/5