あやかし遊郭の居候
発売日 :
2024/05/15
逃げ込んだのは、あやかしの遊郭。居候の千早はあやかしと共に悩み、生きる
御一新より時は下った花街で。下働きの千早は突然売られることを知り、行く宛もなく逃げ出した。たどり着いたのは、江戸の御世もかくやと思わせる絢爛な遊郭。戸惑う千早を、綺麗な楼主の朔は迎え入れ、追手はのっぺらぼうが蹴散らす。そこは人の世の外、あやかしの遊郭・月虹楼だった。
あやかしが忘れ去られようという時分、飛び込んできた千早こそ人の世との絆を繋ぐと朔は言う。流されて生きてきた千早だが、恩返しのため月虹楼の手助けをすることに。一方人の世でも、千早を捜し求める者たちがいて……?
あやかしが忘れ去られようという時分、飛び込んできた千早こそ人の世との絆を繋ぐと朔は言う。流されて生きてきた千早だが、恩返しのため月虹楼の手助けをすることに。一方人の世でも、千早を捜し求める者たちがいて……?
- レーベル: 富士見L文庫
- 定価: 748円(本体680円+税)
- ISBN: 9784040754116
富士見L文庫の新刊
みんなのレビュー
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冬野2024/06/119吉原で生まれ育った千早が見世から逃げ出し、匿われた先のあやかしの遊郭で生きる目標を見つける物語。文章がお上手ですぐ話に引き込まれ、遊郭の闇の部分も真摯に描写していて信頼が置ける書き手さんと感じた。ただ一点、顔がいい以外の朔の魅力が欲しかった。粋と矜持を纏う葛葉&芝鶴姐さん、健気な瑠璃&珊瑚が魅力的だっただけに。最後のシーンも唐突というか、十六の女の子に…と思うとどうしても気持ち悪く見える。普通の人間の感情とは別物だろうけど。後日談もあるので匂わせ程度で良かったような…それ以外は楽しく読みました。星:4/5
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Hanna2025/06/106狐と狸の花魁に、白猫と黒猫の禿、百鬼夜行もグループごとに行っているようで、もふもふかわいらしい遊郭でした。
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粋2024/12/206読みやすかったのでさらっと読了。あやかし達がいい味出してて面白かったけど、主人公である千早がもうちょっと必要さを感じさせるほどの何かがあればよかったのだけど。いざという時もはっきりしないし。それに朔も神様らしさがもう少しほしかったな。でも、変に恋愛路線に走らなかったのはよかった。
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遠宮にけ❤️nilce2024/06/032禿も花魁もふわふわもふもふ。とてつもなく可愛く、恐ろしいほど美しい。紡ぐことに喜びを感じるお針の二人は蜘蛛と蚕。競い合う御職の二人の花魁は狐と狸。コロコロ走り回る禿たちは白と黒の猫たち。それだけでもときめいてしまうのに、さらに美形の楼主から特別に大切にされていて……これまで遊郭で下働きをしていた千早からすると勿体無いやら申し訳ないやら。貰うばかりでなく私も何か返したい、与えられる存在になりたいと願う気持ちに共感します。見栄や嫉妬の濃密な感情のドラマも見所です。豪華な舞台に心満たされました!
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千賀藤兵衛2024/05/202女郎屋から逃げ出した娘が、遊女もその他の従業員もみな妖怪変化という不思議な女郎屋に匿われ、ここで共に暮らすうちに次第に妖怪の中で認められてゆくという物語。妖怪と女郎屋という取り合わせが面白い。また、クライマックスの場面は豪華絢爛、見事な大団円となっている。
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