境界のメロディ

発売日 : 2024/05/24
宮田俊哉(Kis-My-Ft2)が贈る、少年たちの痛切な音楽×青春小説
メジャーデビュー目前にして相方のカイを事故で亡くしたキョウスケは、音楽から距離を置き無気力に生きていた。しかし事故から3年。突然カイがキョウスケの前に現れる。
「生きていても、何もやらずに止まったままだったら、死んでるのと一緒じゃん」
 生前と変わらない歯に衣着せぬ物言い。そして思わずつられて笑顔になってしまう強引さ。キョウスケはカイに説得され再び音楽の世界と向き合い、共に音を重ねる喜びを感じる。でも、カイとの幸せな時間は永遠ではなくて――。

 2人の音が交わるとき世界は色を取り戻す――。

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みんなのレビュー

  • えんちゃん
    2024/09/18
    キスマイ宮田くんの初小説。死んだ親友が目の前に現れ『忘れ物』を探しにきた…という古今東西使い古された題材であろうとも、小説というより脚本的な文章であろうとも、これは宮田くんの性格の良さと情熱が現れた実に素直な青春小説なのだ。死んだらみんなを忘れる方が幸せなのかなぁなんて、この前読んだ山田のこともちょっと想ってみたり。アニメ化されるみたい。宮田くんのマルチな才能にこれからも期待!
  • どぶねずみ
    2024/09/07
    本書については、発売の半年ほど前に著者のラジオ番組で知った。アニメ好きな著者は、本書でのアニメ化を希望すると語っていたが、まさにそれアリ!のストーリーで、青春とファンタジーの入り交じった展開を楽しく読了。幽霊が登場するので、実写よりアニメの方が最適だ。最後にあとがきを読むと、すでにアニメ化の話は決まっており、こちらも是非とも拝見したい。また、あとがきに続編も書いてみたいとあったので、今後の小説家としてのミヤッチの活躍にも期待できそう。楽しみにしているよ。
  • 和尚
    2024/05/24
    シンプルなストーリーとキャラクターで、文章としては丁寧に描かれた作品でしたね。失ったもの、過ぎる時間の中で立ち止まった人達が、再び歩き出す物語。 入り、中盤、後半の流れと物語の波の動きも文章も王道という感じで面白かった。ただ、個人的には良くも悪くもさらっとしてる肌触りで、没入感というよりは画面を通して見ているイメージの作品でしたね。
  • よっち
    2024/05/27
    メジャーデビュー目前にして相方のカイを事故で亡くしたキョウスケ。それから3年が経過して、音楽から距離を置き無気力に生きていた彼の前に突然カイが現れる青春小説。生前と変わらない歯に衣着せぬ物言い。そして思わずつられて笑顔になってしまう強引さ。カイに説得され再び音楽の世界と向き合い、共に音を重ねる喜びを感じてゆくキョウスケ。さらに彼だけでなく、2人にとって大切な存在だったユイや、カイの父、切磋琢磨していたライバルたちと、前に進めずにいた人たちにも向き合ってその背中を押してゆく切なくてとても素敵な物語でしたね。
  • ともパパ
    2025/03/03
    ネタバレあり
    音楽が好きなので、ちょっと手にしてみた。既視感があり、感動からは程遠いと言わざるを得ない。この作品に限らず、日ごろから思っていることは、死は絶対であり、死後の世界も生まれ変わりもない中で、こういう物語はどうしても現実味は生じ得ない。誰も死ぬことなく、人生の中でもがきながらも、必死に生きていくことで生まれる感動に触れたい。