領怪神犯

発売日 : 2022/12/22
これは、人智を超えた危険な現象――領怪神犯に立ち向かう役人たちの記録。
この世には、理解不能な神々が引き起こす超常現象がある。
善悪では測れず、だが確かに人々の安寧を脅かすそれは「領怪神犯」と呼ばれている。
役所内に密かに存在する公的組織・領怪神犯特別調査課の片岸は、部下の宮木と日本各地で起きる現象の対処に当たっていた。
毎年身体の一部が村に降ってくる神、不老不死の夢を見せる神、あらゆる事象の辻褄合わせをさせる神、一切の記録がなくただ信仰だけが残る神――。
それらの奇怪な現象や、時には神を崇める危険な人間たちとも対峙しながら、片岸は個人的な事情からも領怪神犯を深追いしていく。
だがそれは、戦慄の真実を知ることにつながって……?

その神々は、人間の手には負えない。
第7回カクヨムWeb小説コンテスト〈ホラー部門〉大賞受賞作!

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みんなのレビュー

  • kou
    2023/04/16
    ネタバレあり
    面白かった。怪異を調査し、「解決」するのではなく「確認」する・・・このちょっとモヤッとする読後感は新鮮だった。そして、最後の1ページ。衝撃の事実に、この作品に漂う靄が吹き飛び、ホラー、そしてSFとしても一気に、何ステージも駆け上がり魅力が倍増した気がした。続編を期待したい。
  • みっちゃん
    2023/06/20
    ネタバレあり
    表紙の鬼太郎のお父さんが巨大になったような目の玉は第一話の怪異。こんなでかい身体の一部が毎年、村のどこかに落ちてくるとかマジで怖い。本来村を護ってくれるはずの神が暴走してしまう「領怪神犯」只、現地に赴く調査員達はそれを解決できるわけじゃない。少しでも事態が良くなるように助言は与えるけど、基本、それは人間の手には負えない。受け入れて生きるしかない。で、どうにもモヤモヤが募る。折々に感じる違和感、何でこんなに村ばかりあるのか、調査員は携帯も持たないのか、「第何次のですか」って?ラスト1Pがその答という事か。
  • KAZOO
    2025/07/12
    この作者ははじめてですが題名が何やら面白そうなので手に取ってみました。主人公は政府のある部署で各地の怪異現象などが起きた場所へ行って原因などを探っていきます。一緒に調査を行う女性がいます。またその部署の上司が主人公と絡んでいきます。あまり性格の良くない神様がからむということですっきりと解決ということにはなりません。8つの話があり、最初の話でものすごいという感じを受けました。初期の澤村伊智さんの作品を思い出しました。あと3作出ているようなので楽しみです。
  • ちょろこ
    2024/06/09
    つまり…え?の一冊。いざ、噂のシリーズへ。神=良では決してない。むしろ危険で不気味ないわゆる「領怪神犯」と呼ばれるそれらに、役所の公務員バディ、片岸と宮木が調査に出向くストーリー。巨大な身体の一部が降ってくるなどのさまざまな奇怪現象。しかもそれらを自然に受けとめている人々という異常な世界観に戸惑いながらも、次第にハマっていった。というのもどれもどこかヴェールがかかったような余韻が残されるからかな。次第にそれが強く濃く感じられ、いきなりの爆弾ワードにえ?今まで見ていたものは、つまり…え?これは続編必読案件。
  • えにくす
    2024/05/06
    謎の公的機関・領怪神犯特別調査課の活躍を描く、怪異物語短編集。日本全国に有る、非常に不可解な現象。それはその土地の妖怪というか、神と言われる物たちの仕業だ。その現象が起きている村を、片岸と部下の宮木が調査して、謎の神の正体に迫る物語。凄く怖いという印象は無いけど、読んでいるうちに背中がゾッとするような感じだ。人間による解明には限度があり、結局は調査を妥協するのがリアリティがある。そしてラストの会話にビックリ!なぜ携帯が無いのか不思議だったけど、そういう事か!このシリーズにハマりそうだ。★4