安達としまむら 11

発売日 : 2022/12/09
女子高生になる前と、なった後と、それから。そんな二人の夏の断片。
安達としまむら、二十二歳。私は今、真っ赤になった安達の右足を掴んで眺めていた。次はどこにキスするのがいいかな。
 なんでこんなことになってるんだっけ。夏の暑さで常識が脱水症状を起こしてるのかもしれない。……あ、旅行の計画を立てるはずだったんだ。

「ところで、安達は旅行楽しみ?」
「ほほふぇ? りょほー?」

 小学生、中学生、高校生。夏は毎年違う顔を見せる。こうして同じ人と、同じ時間を、二人で過ごしていたとしても。
 そんな、夏を巡る二人のお話。
  • レーベル: 電撃文庫
  • 定価: 704円(本体640円+税)
  • ISBN: 9784049146899

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みんなのレビュー

  • 芳樹
    2022/12/14
    ネタバレあり
    しまむら視点で彼女が過ごした小・中・高校そして大学生の夏が語られる今回は、作品全体の雰囲気は相変わらずふわふわしているのだけど、描かれた彼女の心と想いの変遷がグサグサと刺さってきます。そして、しまむらが誰よりも安達を愛しているのだという気持ちがしっかり伝わってきて、心温かくなりました。二人の関係が実に尊く感じられる一作でした。「日野とながふじ」「ヤシロとしまむら母」のやり取りも良かった。
  • Reticle
    2023/06/24
    ネタバレあり
    「安達という桜の根っこが伸びて搦めとって……ああ,もう離れられないんだろうな」――この世界の中心で時を積み重ねる安達としまむらと,周辺の人物たちの物語の断片集。しまむらが安達と出会う前の屈託ない8歳,ささくれ立った15歳,安達と出会って桜色の彩りを得た18歳と22歳の心象風景を,寓意を駆使した内観的表現で描き出す。著者が得意とするこの一人称的な文体が,彼女の人物像をこの上なく魅力的に形作る。その上に周囲に散りばめられた人物たちの点描が重ねられ,この世界全体を写し取った一枚のモザイク画を思わせる作品。
  • おこげ
    2022/12/16
    8から15経て18そして22へ…そんな時代があったから"現在の"あだしまがあるんだな。過去のしまむらを知りたいのは安達の素直な反応だし彼女をえっちな目で見てしまうのは好きの欲求💟恋人として関係を深め成長をみせるのも何気ないラブゲームに興じるのもあだしまらしさ☺️女子高生好きなあの和服女が現れると同じ世界なのがあらためて感じられる。樽見と疎遠にならなかったら、和服女と出会ったのがあと数年遅かったら…ifの可能性を探るのと同時にあちらこちら女同士の時間を味わう重なりがまるでミルフィーユのようね💝
  • 紺色灯油
    2022/12/19
    ネタバレあり
    今更小説のちょっとエッチなシーンなんかでドキドキするようなことは基本ないんだけど、淡い青春小説だったあの頃からずっと知っているふたりがそういうことをしてるとなると話は違う……。それはそうと、しまむらの初恋の人を「あの女」にしちゃうあたりこの作家やっぱりサイコだなあ……。一寸先は闇。目を閉じている間にもどこかで誰かが死んでいるこの世界で。
  • 半熟タマゴ
    2022/12/12
    冒頭から何ですか、あの甘々空間は…! しまむら視点の話がメインで小学生、中学生、高校生、大学生の夏を切り取った1冊。同日発売の『私の初恋相手がキスしてた』必読の場面もあり。ここで「約束」の伏線回収がされると思わなかった…。後から読むのもいいけれど、シリーズ未読の方は先に展開がわかってしまう部分もあるので、11巻を読む前に全3巻一気読みを推奨します。