15秒のターン

発売日 : 2022/05/25
残されたのはわずか15秒。その恋の行方は――?紅玉いづきの傑作小説集。
紅玉いづきデビュー15周年記念・3ヶ月連続刊行【第3弾】

そこにはきっと、あなたを救う「ターン」がある。
「梶くんとは別れようと思う」学園祭の真っ最中、別れを告げようとしている橘ほたると、呼び出された梶くん。彼女と彼の視点が交差する恋の最後の15秒(「15秒のターン」)。
ソシャゲという名の虚無にお金も時間も全てを投じた、チョコとあめめ。1LDKアパートで築いた女二人の確かな絆(「戦場にも朝が来る」)。
大切なものを諦めて手放しそうになる時、自分史上最高の「ターン」を決める彼女達の鮮烈で切実な3編と、書き下ろし「この列車は楽園ゆき」「15年目の遠回り」2編収録。

この作品をストアで探す

みんなにシェアしよう

メディアワークス文庫の新刊

  • 切手がとっても高い郵便局で
    切手がとっても高い郵便局で
    天国にいる大切な人へ――。最期の手紙が紡ぐ、感動の短編集。
    村瀬 健 (著者)
    発売日: 2025/08/25
    メディアワークス文庫
    試し読みする
  • 後宮の呪術女官
    後宮の呪術女官
    稀代の呪術師は、お人よし。後宮×呪術ミステリ!!
    鉈手 璃彩子 (著者)
    発売日: 2025/08/25
    メディアワークス文庫
    試し読みする
  • 最後の陰陽師とその妻 2
    最後の陰陽師とその妻 2
    旦那様の元婚約者が登場!? 和風シンデレラファンタジー第2巻!
    峰守ひろかず (著者)
    発売日: 2025/08/25
    メディアワークス文庫
    試し読みする
  • さようなら王子様、どうか私のことは忘れてください
    さようなら王子様、どうか私のことは忘れてください
    すべてを捨てられるくらい愛してた――。不器用な二人の死に戻り×ロマンス
    ハナミズキ (著者)
    発売日: 2025/08/25
    メディアワークス文庫
    試し読みする
  • 神様の御用人 見習い
    神様の御用人 見習い
    神様にだって願いがある! 神様と人の温かい絆の物語、待望の新シリーズ!
    浅葉なつ (著者)
    発売日: 2025/07/25
    メディアワークス文庫
    試し読みする

みんなのレビュー

  • よっち
    2022/07/12
    大切なものを諦めて手放しそうになる時、自分史上最高の「ターン」を決める彼女達の鮮烈で切実な3編と、書き下ろし2編を収録した連作短編集。別れを告げようとする少女と呼び出された少年の視点が交差する恋の最後の15秒、浪人生活から現実逃避してWEBマンガを描き続けた少女、1LDKのアパートでソシャゲの虚無にお金も時間も投じた女二人の確かな絆、すぐに涙腺が緩む少年と惰性で生きる少女の出会い、合コンの女王が帰りに喫茶店に寄る意味。意味を見いだせない日々に変化をもたらした、はっとするようなきっかけが印象的な物語でした。
  • ひぬ
    2024/07/02
    ネタバレあり
    【電子】既出の短編や書き下ろしをまとめた短編集。各々の短編、どれも一筋縄ではなくちょっと感想をし難いと感じる部分もありましたが、考えさせられる作品として楽しめました。書き下ろしの2編が一番好みでした。「戦場にも朝が来る」確かに世界一虚無な戦争かもしれないけど、二人の確かな絆が心に沁みました。「この列車は楽園ゆき」ちょっとした遠回りではありますが、二人の関係性が良かったです。「15年目の遠回り」ほたるの姉の視点。迂回ではありますが、それと同時に直線でもあります。この関係性、いいなぁ。
  • 吹雪
    2025/01/05
    書き下ろしの『この列車は楽園ゆき』が心に刺さってしまった。紅玉さんの文章はいつも、不安定な女子学生だったあの頃の気持ちを思い出させてくれるけれど、今回はそれが現実のいまにまで連なっていました。大事にしてくれて、大事にしろって言ってくれて、ありがとう。/冒頭の表題作が眩しすぎて、読み進められずに2年間積んでいたけれど、自分が30代になったいま、読めて良かった。今まで、そしてこれからも、また紅玉さんの文章が読めることに感謝を。
  • アウル
    2022/06/10
    ネタバレあり
    初読みの作者。TwitterのTLで気になり購入。短編集が5編収録されていて個人的に面白かったのは、この列車は楽園ゆきと15年目の遠回りだわ。なんかうまい事、感想が書けないんだけれども、凄く儚くて綺麗なものだなっと言う印象が浮かんだわ。15年目の遠回りの最後の一行良かった。
  • さーさん
    2022/07/13
    ネタバレあり
    紅玉いづきデビュー15周年記念の短編集。『15秒のターン』と『この列車は楽園ゆき』がお気に入り。別れる覚悟で彼氏を呼び出した少女が15秒先に決めたターンは見事だったし、たった15秒の弾けるようでいて濃密な感情の変化に驚く。逆に短編集の締め『15年目の遠回り』は真反対の贅沢な時間の使い方をしている。『この列車は楽園ゆき』の友情でも恋でもなく、ただ自然に息を共にできる関係性が羨ましい。大事にできない自分を大事にしてくれる人、その人が傍にいてくれるってとても稀有なことだ。紅玉いづきならではの繊細な少女小説だ。