紙屋ふじさき記念館 春霞の小箱

発売日 : 2022/03/23
紙の持つ手触りにほっとする。『活版印刷三日月堂』の著者による絆の物語。
紙屋ふじさき記念館の閉館まであと半年と少し。
夏休みのサークル遠足で紙の産地・東秩父と小川町を訪れたり、正月の「楮(かず)かしき」に参加したりするうちに、百花(ももか)は作家だった父が民藝運動に関心を持っていたと知る。
人の手が生み出すものの良さと伝え続けることのむずかしさに思いを馳せる百花。
記念館の閉館イベントの準備、川越の墨流し職人とのワークショップや三日月堂との活版冊子作りの企画が進むなか、改めて一成(かずなり)のもとで和紙を広める仕事をしたいと強く心に思う百花だったが、予想外の事態が発生して――?

川越の街と『活版印刷三日月堂』も引き続き登場!
「紙」がつなぐ優しい絆の物語、急展開の第5巻。

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みんなのレビュー

  • しんごろ
    2022/04/24
    このシリーズはやっぱり温故知新を思わせる。楮かしき、墨流しなど、ついつい検索して調べてしまった。紙漉きに悲しい歴史あり。そんなことに使われるなんて思ってもいなかった。そして、紙屋ふじさき記念館にもアイツの影響が…。せっかく記念館の閉館イベント準備をしていたのに…。記念館が、こんな形で悲しいし寂しいし無念だよね。またもや三日月堂も登場して、ある程度の楽しみもあるけど、記念館閉館後の百花と一成の今後が気になる。次作がすごく気になる。ひょっとしたら、次作で完結かもしれないかな。
  • 寂しがり屋の狼さん
    2023/09/03
    シリーズ5冊目📚(⁠◕⁠ᴗ⁠◕⁠✿⁠)記念館の閉館まで半年…人の手が生み出すものの良さと伝え続けることのむずかしさに思いを馳せる百花。いままで記念館に関わってきた人達が繋がり新たな企画を進めるなか社会が大きく変わり…三月、ふじさき記念館は静かに閉館することに
  • シナモン
    2022/05/12
    シリーズ5冊目。和紙に関する説明的なとこも多い気もするけど、いつもながらの丁寧な文章に読んでて心が落ち着く。大学の小冊子研究会の遠足でバスに乗るかどうかの場面で「乗っちゃいましょう。ちょっと遠回りになっても、止まっているよりは動いてるほうがいいじゃないですか。結果的に遅くなったとしても、いま動いてることが大事ですよ」という根本くんの主張、けっこう好きだな。うまくいかなくても、やってみることに意味がある。ラストに予想外の事態…ん~ここでもコロナ…続きが気になります。
  • のぶ
    2022/04/08
    このシリーズももう5作目ですか。いつもの通りいろいろと楽しませてもらいました。冒頭で紙屋ふじさき記念館が建物の老朽化で、半年少しで閉館になる事を知らされる。どうなる事かと思ったけど、物語はいつもと変わらず進んでいく。今回も和紙との絡みで夏休みのサークル遠足で紙の産地・東秩父と小川町を訪れたり、楮(かず)かしきに参加したりするうちに、柳宗悦の民藝運動までもが話題に上がって興味深かった。和紙の製作過程もいつにもましてディープに記載されていて面白かった。記念館閉館後のこの先が気になるので次作を待ちます。
  • mariya926
    2022/06/30
    今まではゆったりと物語が進んでいましたが、今回は早送りみたいな感じを受けました。主人公が感じた事は少しで、起こった出来事を中心に進んでいる感じです。そこにコロナを絡めているので、先行きどうなるの?って感じです。記念館も閉館セレモニーも出来ずに、イベントもできない··。コロナが始まった頃の不安がそのまま写し取られていました。次回はコロナと絡めて続きそうです