姫騎士様のヒモ

発売日 : 2022/02/10
悪徳の迷宮都市を舞台に、 一人の『ヒモ』とその飼い主の生き様を描く!
★第28回電撃小説大賞《大賞》受賞作★

 灰と混沌の迷宮都市『灰色の隣人(グレイ・ネイバー)』。
 数多のモンスターと財宝を孕むダンジョンの鮮烈な灯りの影には、必ず害虫が潜む。そんな掃き溜めに咲く汚れなき深紅の花が姫騎士・アルウィン。王国再興を志し秘宝を求めるダンジョン攻略の急先鋒――そして彼女に集る元冒険者・マシューは、この街に数いる害虫の一人だ。
 仕事もせず喧嘩も弱い腰抜け、もらった小遣いを酒と博打で浪費するクズ、そう人は罵る。

 ――しかし、彼の本当の姿を知る者はこの街にはいない。

「お前は俺の飼い主(おひめさま)の害になる――だから殺す」
「おい、てめぇ! ただの腰抜けじゃ……ッ!」
「内緒にしてくれよ。俺たちみたいな害虫が何をしているかなんて、彼女は知らなくていいんだ」

 ――彼は自らの手を汚すことを厭わない。

「マシュー、お前は私にとって大切な命綱だ」
「君が必要とする限り、俺はこの手を離さない。言っただろ。俺は君の『ヒモ』だって」

 ――全ては姫騎士様のために。

 選考会騒然! エンタメノベルの新境地をこじ開ける、衝撃の異世界ノワール!
  • レーベル: 電撃文庫
  • 定価: 748円(本体680円+税)
  • ISBN: 9784049142150

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みんなのレビュー

  • ☆彗星☆
    2023/05/03
    ネタバレあり
    第28回電撃小説大賞《大賞》受賞作。正直びっくりしました。そしてかなり面白かったです。まさに衝撃の異世界ノワールなんですけど、これはやばいっすね。笑)本当にしれっと主人公が生生しく人を殺したり、ヒロインが薬物中毒者だったり、ほんとにふわっとした感じから急にヤバさが発動するんですよ。笑)大まかな異世界設定などもそれなりに練られていますし、個人的には太陽信仰を扱ったインカ帝国のような宗教体制や、現代のような麻薬関連を扱ブログにてhttps://sui-sei.net/姫騎士様のヒモ-あらすじ-ネタバレ-感想/
  • オセロ
    2022/02/11
    どうしようもない町で、自らの信念に基づき行動するマシューが様々な問題を解決していく様子は爽快感がありましたが、マシューの話し方や行動基準が合うかどうかで読み手を選びそうだなと。個人的には洋画をラノベにしたらこんな感じになるのかな、という雰囲気が好きでした。力を制限されたマシューが様々な問題を解決する一方で、己の目的を達成することが出来るのか、続きが楽しみです。
  • S.T.
    2023/07/17
    ネタバレあり
    発売時に少し心惹かれたものの結局買わなかった作品。中古で見かけ、お手頃だったので購入。それにしても、中古ラノベっていつの間にか市場価格かなり下がったよね。まあ時代だよな。衝撃のノワールということだけど、えげつない作品を読みすぎたせいか「主人公普通にいいやつじゃん」としか思わなかった(苦笑)。若い読者だと終盤「仲間」を手にかけたところがショックだったりするのかな?ヒロインの姫騎士もすべてが清廉潔白というわけではなく、これは姫騎士失墜展開来るだろうな。ダークファンタジーとして設定は練られており、雰囲気も抜群。
  • 如水
    2022/03/30
    21年度の電撃小説大賞作品。感想は…確かにノワール(暗黒=闇社会)小説。ちょっと前にCMでバンバン流れてたので気になってはいたんですが…出て来る登場人物ほぼ全員?が何か闇を抱えている。主人公は祖国復興の為、迷宮攻略に勤しむ元姫であり一流冒険者の『ヒモ野郎』事マシュー。マジでヒモ🤣元姫様に小遣いをせびり呑み歩く…見たいな話がだらだら続くなら読みません💢実はマシューは…と言う所がミソでギャップ萌えには程遠く、爽快感も無くただ闇の深淵が覆い被さって来る様な話。人の業って深いですなぁ…何か魅せられる御話です。
  • ホシナーたかはし
    2022/02/17
    とっても電撃文庫らしくない(誉め言葉)、どちらかといえば講談社ノベルスか朝日ソノラマか角川文庫レーベルで出版しそうな作品。剣と魔法の世界なのに、舞台の中心はダンジョンを抱えている街、冒険者はホントの意味でアウトロー、人身から薬物まで売買、極めつけは主人公が屑で下種。これでよく編集部はOK出したと感心します。とはいえ、二巻で日和ったりダラダラしだしたら速攻でつまらなくなりそう。