闘うバイオリニストのための奇想曲(カプリチオ)
発売日 :
2003/12/01
僕は君の才能に嫉妬を覚えている──圭の発言の真意は?
中堅チェリストのフィリッポ、チェーザレの二人とクリスマス・リサイタルを行うことになった悠季。今ひとつ自分の演奏に対して自信を持てない悠季に対し、業を煮やした圭が放った言葉と行為とは? 二人の思いがぶつかり合う表題作の他、故郷の新潟に帰省した悠季が、姉から思いがけない言葉を聞かされる「雪の宿だより」、その事件を圭の視点から描いた「ある架空の郷愁について」の全三編を収録。
- レーベル: 角川ルビー文庫
- 定価: 545円(本体495円+税)
- ISBN: 9784044346416
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角川ルビー文庫の新刊
みんなのレビュー
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美雀(みすず)2017/02/2335ネタバレあり悠季の家族へのカミングアウトのシーンは辛かったなぁ。フミ姉の気持ちも良く分かる。田舎って近所の事情も精通してる場合がよくあるよね。その人達と上手く付き合っていかなければ認められないし。「あんたは幸せなの?」と確かめるのも姉として弟を心配するのもなんか切なくなる。圭も悠季の郷里が気に入ってるだけにショックを隠しきれないだろうしね。フミ姉の圭への優しさも垣間見れたし、ヤエ姉の配慮にも救われたみたいだから一応落ち着いた。これからが大変なのは目に見えてる事なので難しいですね。巻頭のイラストに赤面しちゃう。
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rabbit2018/04/2717ネタバレあり第5部2作目、トリオの練習をする悠季、メンバーに自分の音楽を主張出来る様になったが、独り善がりなのではないか?と苦悶する。後半の話はついに姉達にカミングアウト、圭も悠季の家族であれば認めて貰えると楽観視していた様で、拒絶されて落ち込んでいる上に、悠季が音楽家としてどんどん成長していってしまう姿を見て、自分の存在意義がないのではないか?と思い悩む不穏な雰囲気に。ロスマッティ先生や生島など出逢う人々によって日々成長していく悠季に対し、圭は孤独に見えてしまい、辛かったです。
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ハル2021/10/0416ネタバレありシリーズ㉒第五部❷ 「トリオ・ダ・ガンバ」で他の2人に負けない主張をする悠季。自分が天狗になってるのではと圭に相談するが、謙遜がすぎる悠季に圭から飛び出す言葉の厳しさ。あとでお互い喧嘩じゃないけど仲直り。正月に圭と悠季は実家近くの温泉で疲れを癒す。悠季の実家で2人の事がバレて毅然とし姉に話す悠季。2人それぞれが傷つきバイオリンで癒される悠季を見て圭は「置いていかれる」と…自分の才能に対する鈍感さに早く気付かないと圭が離れていきそうでコワイ😱
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MM2016/05/0312ネタバレありこの巻は読む度にちょっと心が痛くなる内容のもので久しぶりに読んでみても同じだった。悠季と圭は年末年始で一時帰国し悠季の実家・新潟へ温泉旅行に。そこで悠季は思いもかけず一番上の姉に圭との関係を問いただされ。。。「いくら天才でも有名人でも好い人見つけてオメデトウとは言ってやれない。男と男なんて姉ちゃんにはわからない。なんであんたはふつうじゃない道ばっか選ぶのか?」姉の言葉が悠季の心に重たくのしかかる。
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雨蛙2017/10/309第5部-2。年末年始は故郷新潟で過ごすために、圭とともに一時帰国。が思わぬことから姉に二人の関係を知られることになる。田舎ではゲイであることを知られてしまうと圭以上に厳しい状況に。絶対周りに知られたくなかったであろうが、圭に嫌われたくないがゆえに突っ張り切れない悠季。圭~!
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