ひきこもりの弟だった
発売日 :
2017/03/25
第23回電撃小説大賞《選考委員奨励賞》受賞! 圧倒的衝撃の異色作!
ラスト、読む人に【幸せとは何か】を問いかける――。圧倒的衝撃の“愛”の物語。
【あらすじ】
『質問が三つあります。彼女はいますか? 煙草は吸いますか? 最後に、あなたは――』
突然、見知らぬ女にそう問いかけられた雪の日。僕はその女――大野千草と“夫婦”になった。互いについて何も知らない僕らを結ぶのは【三つ目の質問】だけ。
まるで白昼夢のような千草との生活は、僕に過ぎ去った日々を追憶させていく――大嫌いな母、唯一心を許せた親友、そして僕の人生を壊した“ひきこもり”の兄と過ごした、あの日々を。
これは誰も愛せなくなった僕が、君と出会って愛を知る物語だ。
【あらすじ】
『質問が三つあります。彼女はいますか? 煙草は吸いますか? 最後に、あなたは――』
突然、見知らぬ女にそう問いかけられた雪の日。僕はその女――大野千草と“夫婦”になった。互いについて何も知らない僕らを結ぶのは【三つ目の質問】だけ。
まるで白昼夢のような千草との生活は、僕に過ぎ去った日々を追憶させていく――大嫌いな母、唯一心を許せた親友、そして僕の人生を壊した“ひきこもり”の兄と過ごした、あの日々を。
これは誰も愛せなくなった僕が、君と出会って愛を知る物語だ。
- レーベル: メディアワークス文庫
- 定価: 803円(本体730円+税)
- ISBN: 9784048927055
メディアワークス文庫の新刊
みんなのレビュー
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黒瀬2017/04/21157ネタバレあり互いに何も知らない主人公啓太と突如プロポーズした千草。二人を繋ぐのはとある質問だけ―。 大嫌いな母親とひきこもりの兄が登場するシーンは読んでてイライラしてくるほどの嫌悪感を上手く表現しています。愛や幸せを知らない啓太にとって、千草は代わりのきかない存在であったはずなのに、最後はちょっと報われないというかなんというか、モヤモヤしてしまいました。千草の後日談があればもう少し晴れやかに終われたかもしれません。
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さばかん2017/04/29150大変面白かった。 もう少し抑揚が欲しかった。 結末は普通だった。 一つの物語が終わったって感じだった。 確かにひきこもりの弟だったけど、それ以外に特別なことは何も無い、普通の人だった。 そもそも、本人の努力があるとはいえ、充分に順風満帆な人生を送っている。 なにも憐れむことなんてない。 いい人生じゃないか。
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た〜2017/03/28135「三日間の幸福」の著者が絶賛するのもよく分かる。とにかく屈折している。一つだけ気になるとすれば、結局のところ”嫁”は救われたのだろうか?
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K2018/08/23125ネタバレあり出会って突然に結婚することになった啓太と千草。二人を結ぶのはある質問とその答えだけ。複雑な家庭環境で育ってしまった啓太が最終的には子供を持てるようになって本当に良かった。会社勤めの中でちらつく母や兄の影に心乱されながら、同時に千草との穏やかな結婚生活で心安らぎながらも彼は一回り成長出来た。少なくとも他人に対する愛情を知ることが出来たと思います。彼が人の親として"子守り"ではなく"子育て"に向き合えればいいなぁ。一物抱えた高校生や大学生には特に刺さる内容だったかと思います。
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優愛2017/11/07115手を握った。出来るだけ、そっと願った。僕のあげられないもの。君の欲しいものが、手に入りますように。幸せになりますように。欲しいものに手を伸ばしますように。ちゃんと、掴みますように──優しさだったり、思いやりだったり。そういう感情は必ずしも世界の掟と正比例してくれない──何かあった訳じゃないのにたまらなく悲しくて、寂しくて。大切な人であっても、例えそれが家族であっても。他人の幸せを願う事は容易ではないのだ。綺麗事を一括してくれた本書に終始感情を揺さぶられました。でも私はそれもまた、幸せな事なのだと思います。
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