紙屋ふじさき記念館 カラーインクと万年筆
発売日 :
2021/02/25
紙に書く、伝わる優しい思い。「活版印刷三日月堂」の著者による絆の物語
ふじさき記念館にインクメーカーとガラスペン作家によるコラボ企画が持ち込まれる。館長の一成は百花に協力を頼むが、「インク沼」と言われるほど人気のカラーインクに百花自身すっかり魅了されてしまう。商品のネーミングに悩む百花。ある夜、母の冬海から百花の父親の遺品である万年筆を渡される。作家だった父との会話を懐かしく思い出した百花は、自分の名前の由来が童謡「春の小川」だと知らされる。そして、企画会議で百花の出した童謡のタイトル案が採用され、カラーインク単独でも商品化され発売されることに! しかし、製造数が上がったことで藤崎の本社の営業部、一成の従兄弟浩介からの横やりがまたしても入り、企画が本社案件になってしまい……!? 紙に書く、思いを書く。そして、伝わる優しい絆。
- レーベル: 角川文庫 キャラクター文芸
- 定価: 704円(本体640円+税)
- ISBN: 9784041109687
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角川文庫 キャラクター文芸の新刊
みんなのレビュー
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しんごろ2021/04/13319ほしおさなえさんの作品は、どの作品も温故知新という感じで、温かさを感じる。そして、古き良きものを今の世に、丁寧で優しく甦らせてくれるね。このシリーズも第3弾。水引や万年筆にスポットが当たる。一成と浩介の仲はなんとかならないか。そして、一成と百花はどんどん意見をぶつけながら、和紙の良さを世の中に伝えてほしい。そして、まだ古き良きものが眠ってるだろうから、掘り起こしてほしい。今の自分の中から一生懸命さが少しずつ失っている。だから百花の一生懸命さを見ならいたい。今作も心が温かくなりました。
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寂しがり屋の狼さん2023/08/26202シリーズ3作目📚今回はインクメーカーとガラスペン作家による企画の相談が持ち込まれる。商品のネーミングに悩む百花に母から作家であった父の遺品の万年筆を渡され、自分の名前の由来が童話『春の小川』であったことを想い出す。それをヒントに商品名が決定し…(◕ᴗ◕✿)「…だって困ってるんだろう?結だよ、結。だれかが困ってるときは、自分のことをあとにしても助ける。行くよ。」…ふじさき記念館のピンチを救った【てるばあちゃん】の言葉…かっちょいいです(≧▽≦)
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シナモン2021/08/01174ほしおさなえさんの作品を読むと丁寧で穏やかな文章、地道に真面目に生きている登場人物たちに自分もこうありたいといつも思わされます。今回は水引の世界の奥深さに感動。記念館が困ってるときにおばあちゃんの「結」の精神からの助け船。かっこよくてグッときました。百花のカラーインクのネーミング発想力もどれも素敵で想像するだけで癒されました。最後の最後にライバル浩介登場でムカッときたけど、百花の仕事に対する本気度、一生懸命さが明確になってきてこれからの展開が楽しみです。
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三代目 びあだいまおう2024/06/18169水引をモチーフに『結』の字の心を説く。結という文字の意味になるほどと頷く。水引を通して家族の大切な思い出が蘇る。ほしおさなえさんがささやくように紡ぐ優しい物語が、新緑に吹くそよ風のように本作を覆い、人の優しさに包まれます。大好きな活版印刷三日月堂シリーズに通ずるとてもあたたかな作品。わたしもがんばろう。まだまだ知らないことがたくさんある。目の前に大きな世界が広がっている。これからその世界を歩いていくんだ。いっしょに知らない世界を見に行こう。手間をかけて届けたい思いがある…。そんな君を応援したくなる‼️🙇
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KAZOO2021/06/10166今回の目玉は水引です。水引を主人公のおばあさんがつくっているところなどを見てみたい気がします。またカラーインクやガラスのペンの話も楽しめました。わたしも以前結構高そうなガラスペンをもらったことがあるのですが先っぽをぶつけてしまいかけて使え亡くなった覚えがあります。ビジネスマンはあまり使えないですね。いまはゆっくりしたので使用してみようかなあという気になりました。
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