その色の帽子を取れ Hackers’ Ulster Cycle
発売日 :
2020/11/17
彼らが選ぶのは秩序を守る白の帽子か、それとも混沌をもたらす黒の帽子か。
東京オリンピックを控え、加速するサイバー犯罪に対抗するため、高度な知的人材が求められる東京にて。クー・フーリンというサイバーセキュリティ製品をあつかうショウは、かつて同僚だったサクを探していた。
サクは優秀な開発エンジニアだったが、彼の失踪により会社は解散し、残された仲間も違う道へ進んでいた。ある日、ショウは知人に紹介された仕事を進める中、仮面に義手と義足という異様な姿の女性からサクの情報を得ることに。
廃屋に住む闇医者、落ちぶれたかつての上司、新型の拳銃をあつかう非合法員、さまざまな仲間に支えられ、ショウはサクに再会する。しかし、彼は――。
職業を決めることは人生を決めること。そう信じた親友同士の別離は、やがて大きな悲劇へつながっていく。
情報処理安全確保支援士、JNSAメンバーの現役サイバーセキュリティエンジニアによる、既存技術のみで描いたハッカーたちのドラマ。
サクは優秀な開発エンジニアだったが、彼の失踪により会社は解散し、残された仲間も違う道へ進んでいた。ある日、ショウは知人に紹介された仕事を進める中、仮面に義手と義足という異様な姿の女性からサクの情報を得ることに。
廃屋に住む闇医者、落ちぶれたかつての上司、新型の拳銃をあつかう非合法員、さまざまな仲間に支えられ、ショウはサクに再会する。しかし、彼は――。
職業を決めることは人生を決めること。そう信じた親友同士の別離は、やがて大きな悲劇へつながっていく。
情報処理安全確保支援士、JNSAメンバーの現役サイバーセキュリティエンジニアによる、既存技術のみで描いたハッカーたちのドラマ。
- レーベル: 電撃の新文芸
- 定価: 1430円(本体1300円+税)
- ISBN: 9784049133295
電撃の新文芸の新刊
みんなのレビュー
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なみ2020/11/2515サイバーセキュリティに関わる2人の男、ショウとサクの話。 2人とも真っ直ぐなところが良いです。 序盤からは想像もできないラストの熱量にやられること間違いなしです。映像で見てみたい。 特に第4章の最後の方の濃密さがすごい。アルトさんがカッコ良かった。
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羊山羊2024/09/2711著者自身がセキュリティエンジニアの専門家であるためか、ほぼモキュメンタリーみたいなリアリティに富んだ近未来SFだ。作中技術はほぼ現実にもあるものということだけど、じゃあ「攻殻機動隊」の攻性防壁ってもう実現できるのかと思うとビックリする。ストーリー前半の回想部分は、IT世界のひりつくようなビジネス要素に満ち、後半の現代戦は青春のITスリラーとして。面白かった。
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メメントモリ2021/03/179ネタバレあり現役サイバーセキュリティエンジニアが、既存技術のみで描いたハッカーたちのドラマって……マジか😱 ほんと些細なきっかけで、この物語が現実になると思うと色々怖くなる😱 でも、物語として見れば機械に全然詳しくなくても楽しく読めて面白かった! 高度なセキュリティ製品を仕事で取り扱う主人公は、その製品を共に作り出し、今は行方不明の友人を探している。 主人公が巻き込まれていくサイバー事件。その裏には行方不明だった友人の影が… 同じ著者でブラックハットサイドを主軸に描くとどうなるのか見てみたい気もする。
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ちゃか2021/01/276学生時代に出会った友人、サクと一緒にIT分野を学んでいったショウ。 サクが天才的な技能で作り上げたツールを、ショウが営業していくというスタイルで、二人は、順調に成長していたはずだった。 しかしある日サクは失踪し、シュウは失意の中で怠惰な生活を送ることに。シュウの葛藤っぷりは中々のモノで、うじうじしてるな……とは最初ちょっと思いましたけど。 それだけサク相手に真摯だったからこその最後なんですよね。読み返すと印象変わりそう。
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お咲さん2020/11/226セキュリティ製品を扱うショウは忽然と姿を消した親友サクを探し続けていた。だが、その先に待ち受けていたのは想像を絶するような悪夢でーー近い未来に起こり得そうなサイバーテロは読んでいると非常にリアルで恐怖を煽る。我々の世界は薄い氷上に打ち立てられたものであるとまざまざと突きつけられる。ITは使い方を誤れば簡単に人間を殺し、社会を崩壊させる。それを御するは秩序を守る心、愛なのかもしれない。ライト文芸とは思えない重みのあるハードボイルド小説でした。
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