京都烏丸のいつもの焼き菓子 母に贈る酒粕フィナンシェ

発売日 : 2020/09/15
京都の片隅に「ちょっといいこと」を運ぶお菓子屋、あります。
小さな焼き菓子屋「初」は、無愛想な青年菓子職人が営む和の食材を使った西洋菓子店だ。丁寧に作られた「初」のお菓子は食べるとちょっと心が満たされて――しんどくも愛おしい、豊かな日常とおいしいお菓子の物語。
  • レーベル: 富士見L文庫
  • 定価: 726円(本体660円+税)
  • ISBN: 9784040738048

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みんなのレビュー

  • シナモン
    2020/11/07
    美味しそうな表紙に惹かれて手に取ったが、思ったより重い内容だった。コンプレックスとか閉塞感とか人の内面がとても丁寧に描かれていて引き込まれた。「どこよりもなじみがあるのに、どこよりも居心地が悪い場所=実家」…なるほど、確かに。今いち上手くいかない両親との仲を取り持つ「初」のお菓子たち。ちょっとひねった素材のお菓子は得意じゃないけど「酒粕のフィナンシェ」は食べてみたい。お菓子ってやっぱり心の栄養なんだなーとしみじみでした。
  • machi☺︎︎゛
    2023/11/13
    京都✖️焼き菓子、読まなくても分かる。好きなやつ。と思って読み始めたらお菓子は一味や生姜が入って意外とスパイシーなタイプ。焼き菓子屋「初」に来るお客さんが抱えた悩みも結構スパイスの効いているものが多くて予想外だけど面白かった。京都を少しだけ知ってる私が読んでも分かりやすく、あーだいたいあの辺ねー!みたいに描きやすかった。少し拗れてしまった関係もこんなお菓子があれば話のネタにもなるし関係修復にはピッタリだなと思った。
  • カメ吉
    2020/10/19
    ネタバレあり
    4話で構成された1冊。1~3話までは京都烏丸御池近くの焼き菓子店に訪れて一歩前へ進めたお客さんのお話。そして4話はその焼き菓子店『初(うい)』を切り盛りする店長の紺野と店員の郁の生い立ちや『初』開店までのエピソードや現在、これからまで。焼き菓子の描写も美味しそうですがそれに纏わる人間ドラマもしっかりしてて読み応えがあった。登場人物たちのコンプレックス、悩みなど小さくても本人にとっては壁となるモノがこの店で解されるパターンが和む。「人に歴史あり。」って感じの作品でした。実在してたら絶対に行きたいお店ですね。
  • よっち
    2020/10/19
    無愛想でしゅっとした菓子職人と可愛い店員さんが営む和の食材を使った京都の小さな焼き菓子屋「初」。丁寧に作られた心が満たされるお菓子を愛する人々の物語。自分らしく生きたいデザイナー、常連のドイツ人大学教員とその教え子、お店のお菓子に魅せられて京都にやってきた就活生、そして店長と店員さんと両親のこと。食べたくなるようなお菓子の描写も素敵ですが、誰もが素直になれない一面を抱えていて、そんな不器用な登場人物たちのはっとするような繊細な想いを巧みな視点で浮き彫りにして、導かれてゆく結末がとても印象に残る物語でした。
  • はるき
    2020/11/17
     焼き菓子店を舞台にした切ない連作集。甘い話を想像しがちですが、何とも切ない思いが交錯しています。誰にだって人のは言えない思いがあって、すれ違うだけの他人に縋りたい時もある。…大人だからしないけど。嫉妬や劣等感、そして喪失感と怒り。心理描写が巧みで引き込まれました。まだ既刊がすくない作家ですが、今後も追い掛けたい。