計画的失恋とワンダーラブ

発売日 : 2020/08/12
世界が終わっても、犯罪者でも、俺は彼女をあきらめない。
十年後に隕石が落ちて世界が終わる。そんな中、唯一の希望は「国立危機回避研究所」。けれどそこが日本人女性に占拠された。俺がテレビで見た犯人は高校時代の元カノで――世界を変えるバタフライエフェクト・ラブ!
  • レーベル: 富士見L文庫
  • 定価: 748円(本体680円+税)
  • ISBN: 9784040737232

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みんなのレビュー

  • ちょこまーぶる
    2024/05/04
    心暖かくなった一冊でした。世界の終末を迎える事がわかっている二人の心の葛藤を描いた作品ですが、二人の思い合う気持ちが、終末を迎えるという現実とどう向き合ってどんな結末となるのかな?という想いを抱きながら読み進めることが出来ました。でも、こんな状況になったとしたら、自分だったら・・・と考えると、この二人のように冷静な判断と思い切った行動がとれるだろうかと考えると、二人が出会い短期間ではあった期間で如何に運命的な出会いであったかと思わずにはいられませんね。そして、二人での週末に向かっての言動が気になります。
  • ゆなほし
    2020/11/24
    10年後に隕石が落ちて終わる事が決まっている世界で、「国立危機回避研究所」が高校時代の元カノに占拠された―。ひとつの失恋が、人類救済計画の要を危機に陥れるという思わぬスケールの大きさに驚かされる作品。読了後、なるほどこれは「計画的失恋」であると納得。あったはず輝かしいの未来と、確実に終末へと向かう現在を交錯させ、彼女の計画の全貌が明らかになった時、物語が急に広大な奥行きを見せ始める。あえてぶつ切りにした終幕は、その分幾通りもの「計画」を想起させ、読み手に全て委ねられている。終わる世界にも青春はある。
  • るぴん
    2023/12/17
    初読みの作家さん。高校時代、大好きだったのに突然自分を振った彼女が、国家機関を占拠したテロリストの主犯になっていた!衝撃的な出だしにぐいぐいと引っ張られ、美鳥の目的を知るまで一気に読んだ。生まれた時から数年後には滅亡することを運命付けられてる世界って、究極のディストピアだなー、と思う。何度繰り返そうとも、愛する人の命を諦めない美鳥の意志の強さが未来を照らす。青春の痛みと苦味が詰まった作品だった。
  • ひぬ
    2021/04/20
    ネタバレあり
    十年後に隕石が落ちてきて、世界が終わる。そんな決まった運命に抗うために作られた「国立危機回避研究所」はある日、占拠された。その犯人は、まさかの主人公の元カノで…というところから始まる物語。なぜその暴挙に出たのかを、絶縁状態だった彼女に会って確認しようとする主人公の行動を追います。ちょっと思ってたのと違いましたが、面白かったです。途中の「いつかの、誰かの記憶」で割とすぐに仕掛け自体には気付いたものの、その先の展開は読めなかったです。エンディングが本当に好きでした。全ての原動力は「愛」。
  • しぇん
    2020/08/16
    ネタバレあり
    隕石が落ちてきて地球滅亡が決まってる世界で、フリーターのその日暮らしをしていた主人公がテレビで見たのは対策の研究機関を占拠した高校時代に別れた元カノで?途中からタイムリープものぽいモノローグ入るので物語の構造は明らかでしたが、必死に戦ってるヒロインが可愛かったので良かったです。まだ世界と彼を救えた未来が見えたわけでは無いですけど、2人なら乗り越えられるだろうと信じて…