リベリオ・マキナ３《白檀式改》桜花の到達点

発売日： 2020/03/10

決裂した吸血鬼と人間。全ての理不尽に抗うため、絡繰騎士はもう迷わない。

　仮初めの平和が終焉した。波乱のオートマタ博覧会と、ハウエルズによる軍事用オートマタ《ＨＷ式》の発表から一週間。首都・イエッセルは反吸血鬼感情に支配され、軍のオートマタ部隊は罪もない吸血鬼たちを弾圧。国を二分する対立は、加速度的に悪化の一途を辿っていた。
　そんな中、大公家からカノンに告げられたのは、とある人物との政略結婚。一方のリタも同胞の窮状を前に、ヴァンパイア王族としての覚悟を決め……。イエッセル条約破棄のその先で、水無月たちが選択するそれぞれの反攻作戦とは――？
　吸血鬼王も参戦し物語は佳境へ。正義と反抗のバトル・ファンタジー第３巻!!!

レーベル：電撃文庫
定価： 715円（本体650円＋税）
ISBN： 9784049128970

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まっさん

2020/06/07

21

★★★☆ 最終章の前編に当たる話ということもあって割と胸糞展開が多いところが読んでいて辛い…ハルミに虐殺者の汚名を被せ、娘であるカノンでさえもその手にかけようとしたハウエルズを筆頭に嫌なキャラクターが多く登場する中、物語は佳境に突入し始める。長年吸血鬼と人間の平和の礎であったイエッセル条約が一方的に破棄され、吸血鬼がどんどん排斥されていく状況で、新型オートマタの脳内に生きた吸血鬼の脳をそのまま流用していることを暴くことによってハウエルズの企みを阻止しようと考えるミナヅキ達だったが、民衆の反吸血鬼感情は→
かっぱ

2020/04/03

10

ネタバレあり

カノンへの政略結婚が近づく絡繰騎士シリーズ3弾。じわりじわりと攻め寄ってくるハウエルズの謀略が不気味で読んでいてハラハラさせられる。要所要所でのハウエルズの打つ手に疑問を抱く部分もあったりするけれど物語の盛り上がりは最高潮だ。結ばれない想いはどの世界にだって平等にある。ヒトと人形。同じように生きていても感情だけで交われないのなら、人形であることを捨ててもいい。大切な人を守るために授かった強さを投げ打ってでもカノンに応えようとした水無月の心構えに心を動かされないはずがない。この幕引きからの次巻の展開に期待。
真白優樹

2020/03/13

10

仮初の平和が崩壊し人と吸血鬼の対立が激化する中、カノンを政略結婚が襲う中で水無月達がそれぞれの反抗作戦を開始する今巻。―――壊れ始めた世界の中、それでも未来を繋ぐために。　一つピースを抜いてしまえばあっという間、そう言わんばかりに簡単に平和が崩壊し予断を許さぬ戦火と死線が次々と襲ってくる今巻。今まで待たされた分を一撃で返すかのように全ての歯車が怒涛の勢いで回り出す巻であり、次々と繰り広げられる激戦の中で水無月達が追い込まれ倒れてゆく、後編へ向けての期待高まる巻である。二か月後が今から楽しみである。
ツバサ

2020/03/12

10

続きが出なくて、心配だったが無事に出てくれて良かったです。最初から最後まで熱い作品になっていて夢中になりました。水無月が失敗しながらも学んでいき、最後に見せた姿は眩しいです。次巻が楽しみ過ぎです。
椎名

2020/03/12

4

これまでも不安定ではありながらも続いてきた吸血鬼と人間の暮らしが完全に分断され、その同盟を結び直すため、また脅迫によるカノンの婚約破棄に向けて奮闘する第三巻。水無月とカノンの仲が一気に進展したのは良かった。どこをとっても盛り上がりしかないような巻になっており、今回初めて分冊になってはいるのだが、だれることなく恋愛もバトルも駆け抜けるような展開に四巻が非常に楽しみ。一時離脱でカノンに追い抜かれてしまったリタが今後三日月をどう翻弄していくかも期待したい。