利他的なマリー
発売日 :
2019/03/09
新たなダークヒロインここに誕生!! かつてない学園ファンタジー!!
ここカスミシティでは、若者たちは株式会社のように自分をRELEASEという市場に上場し、時価が付けられる。そのカスミシティで事件が起こる。謎のアプリ〈パノプティコン〉が若者のデバイスにインストールされ、街がバトルフィールドに一変。他人を倒しその価値を奪う争いが始まったのだ。それは言わば億単位の金が平然と動く鬼ごっこ! そんな状況に突如巻き込まれたユウスケは、危機一髪のところをクラスメイトの少女マリーに助けられる。普段は孤立し、RELEASEというシステムからも逸脱してるマリー。はたして彼女は何者なのか。その事実が明かされるとき、あなたは、もうひとつの真実を知ることになる!?
- レーベル: 電撃文庫
- 定価: 693円(本体630円+税)
- ISBN: 9784049122695
電撃文庫の新刊
みんなのレビュー
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ami*152019/04/1142ハッピーエンドなのかバッドエンドなのか、いい意味でパッとしなかった読後感。他人が付けた自分への評価がお金になる「RELEASE」というシステム。このシステムに振り回されていく少年少女の姿からは他人に自分の価値を認めてもらいたいという気持ちや他人が持っている自分にはないものを羨む気持ちが強く見られたような気がした。話が進めば進むほど不穏な空気が漂ってきた物語。ユウスケが隠していた秘密を知った時、今まで読んでいた物語の雰囲気が一気に変わったように感じとれた。独自の設定が多かったので、かなり読み疲れました…。
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まりも2019/03/1035株式会社のように自分をRELEASEという市場に上場し、時価がつけられる都市カスミシティを舞台にした物語ここに開幕。強烈。この一言に尽きる。漂う不穏な空気、不安定に揺れ動く少年少女たちの心情、先の見えない展開で最後まで飽きさせない構成力の高さ。正常に狂っているのに何故か目を背ける事が出来ない登場人物たち。レゾンデートルと仮想通貨を絡めた尋常じゃない発想力。この作品のどこを見ても御影先生にしか描けないものが詰まっている。普通の作品では絶対に出せない読み応え。これがあるから御影ワールドは堪らない。続刊も期待。
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アウル2019/03/1324ネタバレあり自身を市場に上場し時価がつけられる都市カスミシティ。そんなシステムを気にもせず暮らす少女マリーに興味を持ったユウスケが出会いを通して様々なことに巻き込まれていく話。最後のオチで思いっきりやられたっていうのが第一だな。まあこんな社会になってしまったらああいう事は普通に起こってしまってもおかしくないし。覚悟を決めた二人のその後、リリカ達のその後がちょっと気になるが綺麗に収めた感があるのでこれで仕舞いなのかな?
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しぇん2019/03/1017うん、久しぶりに御影先生の話を読みましたが面白かったです。何より続けようと思えば続けれますが一応話が終わってるのが良いですね。魅力的なヒロインを中心に仮想通過、IPSなどのネタを組み込みつつ、どうみても不穏な展開が起こるしか思えない伏線と続きが気になる構成で良かったです。じわじわくる気持ち悪さが好きな人にはたまらないだろうなという作品でした。
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真白優樹2019/03/1115自分を市場に上場し時価がつけられる都市を舞台に、どこか不穏な空気を持つ少年がシステムから逸脱した少女に出会い、始まる物語。―――汝の価値は誰が為、汝の想いは誰が為。 水面下を越え舞台に漂う不吉な予感、物語が進むにつれ心の中に湧き上がってくる、言いしれない不安。そんな要素が一転に結実する時、予測不可能などんでん返しを迎える巻であり、正に一瞬たりとて油断できない、全く以てたまらない物語である。この世界への反逆を続けることを決めた二人は、二人で何処へと行きつくのだろうか。 次巻も早く読みたいものである。
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