1/2-デュアル- 死にすら値しない紅
発売日 :
2019/01/01
「私を殺して、私を助けて」心震わす圧巻のヒロイックアクション開幕!
“殺された人間が生き返る”そんな現象が発生する近未来の日本。ヒトとしての一部分を失い、引き替えに特殊能力を得て生き返った彼らは“偽生者(ワナビー)”と呼ばれ、怖れられていた。偽生者を殺し直す職務につく少年・限夏(きりか)は、ある日、新しく相棒を紹介される。しかしやって来たのは、〈死〉を失い不老不死となった偽生者の少女・伴(ばん)だった。「死にたい――それが、わたしのたった一つの願い」死を望む不死の少女と、“生き返り”を許さぬ少年。相容れるはずのない二人。そんなとき、【偽生者による国家統一】を掲げたテロ事件が起こり――正反対の二人は戦場で運命を共にする!
- レーベル: 角川スニーカー文庫
- 定価: 660円(本体600円+税)
- ISBN: 9784041076774
角川スニーカー文庫の新刊
みんなのレビュー
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ami*152019/01/1345特殊能力を持って蘇った“偽生者”と偽生者を殺し直すGLILの面々を巡る物語。偽生者である伴は死を喪失し、不老不死として今まで生き続けている。友景との悲惨な過去を経験し、不老不死でいることの辛さと恐ろしさを知っている彼女の気持ちが可哀想だったし、友景のことがとにかく許せなかった。死ぬことを望む伴ですが、限夏らと共に紗束の仇を打とうとしたことが不老不死の彼女に今の自分に寄り添ってくれる仲間がそばにいることを教えてくれたと思います。ラストの伴と限夏の約束は2人の今作での成長を感じられました。(挿絵もまた良き)
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よっち2019/01/0835殺されヒトとしての一部分を失い、引き替えに特殊能力を得て生き返る偽生者。偽生者を殺し直すために生きる限夏が、不老不死な偽生者の少女・伴を相棒とする近未来SF。ぎこちない距離感から始まった二人が挑む、偽生者による国家統一を掲げたテロ事件発生と、首謀者と伴を巡る凄惨な因縁。そんな彼女に限夏がいかにして並び立つ存在になりうるのかが問われる展開でしたけど、絶妙のタイミングで複雑な過去や葛藤も絡めつつ、絶望する彼女が直面する最悪の状況にも最後まで諦めずに挑み、見事に伴の相棒たることを証明してみせた結末は見事でした。
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真白優樹2019/01/0117人としての機能の一部と引き換えに特殊な力を得て死人が蘇る世界で、死人を殺し直す少年と死を喪失した少女が出会い始まる物語。―――生者と死者、願いは交差せども交わらず。 激突する死者と生者、身一つで飛び込む、命が簡単に消える激しい戦場。敵にも味方にも容赦のない、えぐく救いのない過去。そんな過去を背負いながらそれぞれの願いの為に戦う、正に熱くて激しいこの物語。激しい戦いと情けの欠片もない暗い世界。そんな物語が好きな読者様にはお勧めしたい物語である。願い、約束。それは果たして叶うのか。 次巻も須らく期待である。
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ツバサ2019/01/0414力作。死者が能力を持ち生き返る、偽生者。そして、偽生者を狩るGLILという組織。主人公側がGLIL側だからどうしても、肩入れしてしまうが、偽生者側も読みたいなと思いました。生と死が絡む濃厚な物語でした。
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椎名2019/01/079ネタバレあり面白かった。個人的に文章も合っていたのか非常に読みやすかったこともあり、期待以上に楽しめた。クールなようで熱く、そして真面目ならではの面白みもあるギャップが魅力的な主人公の限夏、また飄々としているようでいて純真な女の子で、間違いなく一人の人間であるヒロインの伴。どちらもとても良いキャラクターでした。出会ってすぐの自己紹介、伴の生活リズム、設定と台詞ひとつとっても無駄にせず物語に組み込んでいるのは読んでいて気持ち良かった。いい作品でした。
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