すみれ荘ファミリア

発売日 : 2018/07/14
おんぼろ下宿屋で暮らす、一つ屋根の下の他人。そして、家族のものがたり
トイレと風呂と台所は共有、朝食夕食付きの下宿屋すみれ荘。下宿人の美寿々、隼人、青子と管理人代理の一悟は家族のように暮らしていた。しかし芥という新しい入居者により、皆の知らなかった顔が見えてきて――?
  • レーベル: 富士見L文庫
  • 定価: 704円(本体640円+税)
  • ISBN: 9784040727882

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みんなのレビュー

  • みっちゃん
    2020/05/22
    ネタバレあり
    一見、穏やかで優しげな表紙。が、よく見ると不穏な空気に包まれている。作品の内容をよく現しているのだ。最初の1章2章を読んだ時点では、生き辛さを抱えながら、それを胸の奥底に仕舞いこんだ住人たちが、この古びた下宿でそれぞれの生きる道を選びとる、的な話なのかと思えばとんでもなかった。後半は思わず顔が嫌悪で歪むような毒が次々と撒き散らされる。人間は何て傲慢で身勝手な存在なのだろう。ただ、ラストに希望だけは託したい。「間に合わないこともあるが、間に合うこともいくつかはある」それを信じて。
  • おしゃべりメガネ
    2020/04/11
    完全に爽やか?な装丁にすっかり騙されてしまいました。『本屋大賞』を受賞して、今ノリにノッてる作家さんですが、やはりその作風はしっかりと築かれており、本作においても、決してただのいい話ではないコトが十分に伝わりました。体が弱く、下宿の管理人を務めている主人公「和久井」の元へ、ちょっとした事故から謎めいた男「芥」がやってきます。「芥」は作家であり、同じ下宿に住む住人達とも微妙な距離をおいて接します。お互いに謎めいた雰囲気の二人はどこか割りきれず、繋がりを深めていきます。まさかまさかの展開に、ただ驚きでした。
  • やっさん
    2020/04/25
    ネタバレあり
    ★★★☆  シェアハウスの同居人とお互いのコンプレックスをさらけ出しながら成長していくほのぼのストーリー・・・と思いきや、青子の告白からとんでもない方向に飛ぶ。希望のある結末だけど、どこか胸糞悪いわ。
  • sayuri
    2020/04/11
    少女漫画の様な装丁と可愛いタイトルから想像していた物とは180度異なる、毒を孕んだ作品。主人公はおんぼろ下宿・すみれ荘で大家代理兼管理人をしている和久井一悟。入居者は古株の青子、TV制作マンの隼人、OLの美寿々の三人。そこに、芥一二三と名乗る新しい入居者がやって来た事から物語はスタートする。それぞれの人物の裏の顔、和久井の家族の秘密、その1つ1つが表面化するたびに感じる苦みは半端ない。誰だって、上手くやりたいのに空回りして、意志とは違う方向に進んで行く事は多々ある。人の心の奥に巣食う闇を繊細に描いた秀作。
  • モルク
    2022/04/11
    今では珍しくなった賄い付き下宿すみれ荘。大家である母が彼氏の所に行ったため息子の一悟が大家兼管理人であり、住人は個性的な3人。そこに作家の芥が一悟の自転車にぶつかり怪我をしたことで転がり込む。そして芥が幼い頃両親の離婚で父に引き取られた弟と知るが…。何のために一悟の前に現れたのか、そして母との確執とは何か。芥の同居で、家族のようだった下宿人もそれぞれ闇の顔が見えてくる。感情を顔に出さずシビアに対応する芥、それがいつの間にか一悟を守っていることに気づく。古株下宿人であり一悟の亡き妻の姉青子の歪んだ愛が怖い。