夜空は見上げる君に優しく
発売日 :
2018/01/25
漱石の愛の言葉で紡がれる切ない物語に、涙がとまらない。
渋谷の夜を照らすアドバルーン。気球から下がる布には、夜の街を楽しむ人達のメッセージがつぎつぎと流れていく。
そんなメッセージの中に、「夜が怖い人もいるんです」という悲壮な呟きを見つけた、気球の管理人、横森佑。夜のにぎわいを守るため、呟きの主と待ち合わせると、やってきたのは一人の少女。それが、言葉を発せず、今にも消えてしまいそうな女子高生、咲良との出会いだった。夜の屋上に居場所を見つけた青年と、夜に脅える少女が、二つの月の下で出会う、儚い恋愛物語。
そんなメッセージの中に、「夜が怖い人もいるんです」という悲壮な呟きを見つけた、気球の管理人、横森佑。夜のにぎわいを守るため、呟きの主と待ち合わせると、やってきたのは一人の少女。それが、言葉を発せず、今にも消えてしまいそうな女子高生、咲良との出会いだった。夜の屋上に居場所を見つけた青年と、夜に脅える少女が、二つの月の下で出会う、儚い恋愛物語。
- レーベル: メディアワークス文庫
- 定価: 693円(本体630円+税)
- ISBN: 9784048936231
メディアワークス文庫の新刊
みんなのレビュー
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佐島楓2018/01/2649ネタバレあり登場人物の感情をことごとく作り物と感じてしまい、まったく感情移入ができなかった。展開も安直に思えた。
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ami*152018/04/0136少しだけ現実離れしたファンタジーのような世界観、作中の文豪の言葉が素敵だなと思えた作品。この本をきっかけにより文豪の言葉について興味がわきました。特に2章の一握の砂にまつわる時間のエピソードが印象に残りました。「夜が怖い人もいる」の意味、好きな人への気持ち。色んなものを失っていく咲良ですが、一方で佑との繋がりが彼女に新しいものを与える。ありきたりな恋愛小説ではあるが、この物語は言葉の大切さについて考えさせられる内容でもあったかなと思いました。切ないタイプの話だけど夜の描き方が賑やかな印象を受けました。
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Peter Rabbit@ポプちゃん大好きです2022/10/1021《あらすじ・感想》夜の渋谷を照らす気球・アドバルーン。それは気球にぶら下がる布によるを楽しむ人々のメッセージが流れていく。そのアドバルーンの管理人をしている横山拓。ある日そのアドバルーンに“夜が怖い人もいるんです”そんなメッセージを読んだ。拓はそれを発した人に会うことになる。その人は言葉も発することのできない女子高生・木下咲良という少女だった。月の下の儚い物語__。これは衝撃的なラストだった。そして現実にありそうでないことも多く凄く身近に感じられ旅してるようだった。本当に儚くて美しい物語。是非一度。
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やまと2018/01/2913ネタバレあり夏目漱石の言葉「月が綺麗ですね」をモチーフにした夜を慈しみ安らぎを感じる横森佑と夜に怯え苦しむ咲良が夜光アドバルーンを通じて巡り逢いそして育む純愛の物語。居場所がなく生きづらさを感じる、そんな思いは誰もが抱えているもの。だからこそ人は信頼と自分の居場所を求める。二人の出会いは偶然だけど必然でもあったのかな。静かな物語だったけれど、彼女の美しさが散りばめられていたように感じました。
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みやち🐹2020/03/116言葉って美しい。伝えるって難しい。夜と言葉が繋いだ切ない物語。昼よりもゆったりと静かに過ごす夜に出会った2人の関係が、夜行アドバルーンの光の下で話し、変化していく様がもどかしくも愛おしく思えました。夜行アドバルーンに寄ってくるかのように横森と関わる人たちは一癖二癖ある人ばかりで、各々のエピソードが楽しく読めました。ああでもやっぱり。残された彼女の言葉は美しいものばかりでしたが、もう少し2人で過ごす時間を見ていたかったなと思います。とても優しくて暖かくてほろりと苦い一冊でした。
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