淋しき王は天を堕とす 千年の、或ル師弟

発売日 : 2017/12/01
第15回角川ビーンズ小説大賞優秀賞受賞作、魂に刻まれた恋物語
天人の“師匠”は、敵対する人間の王・ルタに殺された。彼女の最期の願いは、愛してしまったルタの幸せ。しかし千年後、人間・アセビに転生した“師匠”が見たのは、神話として語られ孤独に生きるルタだった。互いに恋しても、種族が、世界が、誤解が、邪魔をして“相手を幸せにできない”と空回る想い。共に在ることが叶わないなら--変えるべきは世界か。
第15回ビーンズ小説大賞優秀賞受賞、魂に刻まれた恋物語。

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みんなのレビュー

  • ラナンキュラス
    2021/01/13
    ネタバレあり
    天人であるヒロインは弟子ヒーローを可愛がっていたが、実はヒロインに親を殺され復讐する機会をうかがっていたヒーローにある日殺されてしまう。千年後転生したヒロインは人を受け付けようとしないヒーローを知り。ヒロインが頑ななヒーローの心を溶かしめでたし、という話なのかと思っていたら、そこからがまた壮大な話だった...。ヒロインが積極的に動き闘うのでヒーローは囚われの姫のようであったよ(実際囚われていたし)。重い話だけどヒロインの語り口や脇の人物がコミカルなのでシリアスになりすぎないのが良かった。→
  • ぐっち
    2018/02/03
    師匠と弟子が仇同士、という悲劇的設定からの、溺愛ラブコメからの世界大戦。一冊ですごいことになってますね!仇同士設定大好物なうえに、師匠の弟子愛が凄すぎて涙びよびよで読みました。同僚と子供とおじいちゃんズがいい味。
  • さや
    2018/05/26
    ネタバレあり
    ★★☆☆☆仇を打つため師匠を弑した後、1000年の時を生きる王。生まれ変わった師匠はそんな彼の孤独を目にしてー…。シリアスな内容だけどヒロインが明るいのであまり暗い雰囲気にはならず。それを善とするか悪とするかは読み手次第な訳で。内容と裏腹なコメディタッチが合わずに、あまり話しに入っていけなかった。王の幸せを願いながら死を覚悟するまでを深く掘り下げて1冊で読みたいと感じた。皆様のレビューを読むと想いが重なった後も心に来る展開があるらしい。今回は流し読みしてしまったので、またいつか読んでみようと思う。
  • 本夜見
    2019/09/29
    ネタバレあり
    元・天人の『師匠』こと現・人間で神殿の雑用係アセビは愛していた人の幸せを最後に願っていた。しかし元・弟子で最後の人間の王・世界でたった一人の天人で神様のルタは 師匠を殺してから千年を孤独に生きていた。『師匠』だったなんて名乗らない、でもあなたの為にしてあげれる事があればいい。そう思ったアセビは神様に声をかけ続ける。切ない設定なのに、おおぃΣヽ(゚∀゚;)とツッコミたくなるコミカルさ。ドツキ漫才する主人公達(笑)そこをムーディーに盛り上げようと小細工する老臣爺ちゃん達が笑わせてくれる。
  • でんか
    2017/12/10
    ネタバレあり
    第1章だけWeb版既読。その後が読めて嬉しい。天人の師匠が養育した子が、師匠を殺し人間の王になる。アセビとして生まれ変わった師匠がみたのは変わらず独りの王、アセビは王に近づいていって、という話。内容量が多く結構急ぎ足展開だが、一冊で収めてある。さすがにもう少し説明が欲しかった所もあるが。天人となり1000年の孤独を生きた王と共にいられるのは、やはりアセビしかいなかったのだ、というきゅんきゅんする展開。もしかして二人とも死ぬ?と思わせるシリアス展開からの怒涛のハッピーエンドで、上手いなあと思ったことです。