かりゆしブルー・ブルー 空と神様の八月

発売日 : 2017/06/01
悪童〈ヤナワラバー〉が切り結ぶ、神様とのちょっと不思議な“縁”の話。
「人間の上でもなく、下でもなく。私たちのすぐそばにいるもの。それが沖縄の神々さ」
怪異を祓うため神々の住む島・白結木島を訪れた春秋の前に現れたのは、地元の少女、空。天真爛漫で島想い、どこまでもフリーダムな彼女に呆れる春秋だったが、空は神様との縁を切ることで怪異を祓う“花人”の後継者――春秋が島を訪れた理由そのものだった。未熟ながらも、島の人々とともに怪異解決に挑む少年少女の、沖縄青春ファンタジー!

★イラストシリーズ『蒼囲空』×カミツキレイニーの沖縄タッグが贈る、青春活劇!

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みんなのレビュー

  • 佐島楓
    2017/06/20
    沖縄をモデルとした架空の島で、料理をはじめとする沖縄文化を織り交ぜながら、神様との闘いを描いた本作。表紙の女の子のイラストに惹かれてのジャケ買いだったが、当たりだった。物語の饒舌さと沖縄の太陽に魅了された。続編がありそうな終わり方なので、これから普段あまり触れなかったレーベルにも触れていこうと思う。
  • まりも
    2017/06/04
    いなり寿司しか食べれない呪いを受けた少年・春秋。怪異を祓うため神々の住む島・白結木島を訪れた彼の前に現れた地元の少女・空との出会いが運命を動かす物語。これはのんびりとした南の島を舞台にした不思議で爽やかな縁のお話。おだやかで温かな南国らしい雰囲気と、甘くて切なくそして爽やかな読後感に浸れる青春ストーリー。まるでこの作品は沖縄そのものみたいな感じがするというか、この空気感はカミツキレイニーさんだからこそ出せたんだと思います。主人公春秋とともに一夏の白結木島を旅した気分になれる素敵な1冊やね。
  • よっち
    2017/05/31
    いなり寿司しか食べられない呪いを祓うため神々の住む島・白結木島を訪れた高校生春秋。そんな彼が神様との縁を切ることで怪異を祓う花人の後継者の少女・空と出会い、怪異解決に挑む沖縄青春ファンタジー。天真爛漫でどこまでもフリーダムだけれど島想いな空たちに翻弄されながら、徐々に変わってゆく春秋の心境。師匠を亡くし未熟を自覚しつつも、事情を知って春秋のために呪いを解こうとする空の決意。のびやかな舞台で繰り広げられる物語の結末はちょっぴり切なくて、けれどそれを乗り越える爽快な読後感は著者さんらしい魅力に溢れていました。
  • ましゃ
    2019/07/29
    いなり寿司しか食べれないという呪い(他の物を食べると吐いてしまう)にかかった主人公が、怪異を祓うため神々の住む島・白結木(しらゆき)島で天真爛漫な少女たちと怪異解決に挑む沖縄ファンタジー。前半は沖縄描写や島人との触れ合いをほのぼのと描き、後半は主人公の辛い過去を知る事で呪いの様々な事実が判明していく。飽きさせないとてもいい青春ものだった。沖縄の神は人間の上でもなく下でもなく、そばにいる存在。こういう神様も人間に寄り添ってくれているという考え方が、私達が沖縄という場所に惹かれる魅力の一つなのかもしれない。
  • ☆彗星☆
    2021/09/15
    ネタバレあり
    沖縄の離島のお話。いなり寿司以外食べたら吐く呪いにかかってしまった主人公が、ハナンチュ見習いの中学生の女の子に呪いを祓ってもらおうとする。登場する祟り神も実際に伝承として残っているのを扱っており、とても興味深い内容でした。何より著者の文章力の高さに驚きました。お陰で沖縄料理や島の雰囲気も楽しめます。構成も序盤に色々仕掛けており、二章以降三章と大変満足の一冊でした。 イラストの空ちゃんも可愛いかったブログにてhttps://sui-sei.net/かりゆしブルーブルー-空と神様の八月/