風蜘蛛の棘

発売日 : 2017/04/15
京極夏彦公認「薔薇十字叢書」 誰よりも美しく醜い、私の薔薇――
戦時中ラジオで暗躍した女性「東京ローズ」。元GHQ職員から探偵・榎木津に依頼された東京ローズ捜しはやがてバラバラ殺人と交錯。手がかりは声。人の記憶を視る榎木津の目が届かない薔薇の潜みに存するのは誰か?
  • レーベル: 富士見L文庫
  • 定価: 682円(本体620円+税)
  • ISBN: 9784040722504

この作品をストアで探す

みんなにシェアしよう

富士見L文庫の新刊

  • 朧の花嫁 四
    朧の花嫁 四
    この水平線の先に、愛しいひとがいる――。人気の大正純愛物語、第4弾!
    みちふむ (著者) / 鴉羽凛燈 (イラスト)
    発売日: 2025/08/12
    富士見L文庫
    試し読みする
  • なりゆき悪女伝 三 縫妃は偲恋もいとわない
    なりゆき悪女伝 三 縫妃は偲恋もいとわない
    悪女の儚い恋と、姑との軋轢が波乱を呼ぶ――大注目の最終巻!
    佐々木禎子 (著者) / AkiZero (イラスト)
    発売日: 2025/08/12
    富士見L文庫
    試し読みする
  • マダム・ミニョンはご遺体しか愛せない
    マダム・ミニョンはご遺体しか愛せない
    すべて暴いてみせましょう。死因も嘘も――秘められた、愛さえも。
    英 志雨 (著者) / SNC (イラスト)
    発売日: 2025/08/12
    富士見L文庫
    試し読みする
  • 冥婚相談所 貧乏道士と死ねない軍人
    冥婚相談所 貧乏道士と死ねない軍人
    冥婚による怪異が蔓延るこの街で、 生者と死者を巡る物語が動き出す。
    田中 三五 (著者) / 桐矢 隆 (イラスト)
    発売日: 2025/08/12
    富士見L文庫
    試し読みする
  • 生贄乙女の婚礼 三 龍神様と照らしたこの道を歩みたい。
    生贄乙女の婚礼 三 龍神様と照らしたこの道を歩みたい。
    神様との花嫁契約を破棄!? 生贄乙女と龍神様の、溺愛すれ違い婚礼語り。
    唐澤和希 (著者) / 桜花舞 (イラスト)
    発売日: 2025/07/15
    富士見L文庫
    試し読みする

みんなのレビュー

  • Bugsy Malone
    2017/10/27
    『風蜘蛛』は...「風にたゆたい、耳元で囁き、人を惑わし、風となって...」それは関口巽が創作した妖怪。京極堂は云う、妖怪は「日々生まれては消えていくもの...人間社会の装置でもある」と。そう捉えるならば、ネットという蜘蛛の糸が張り巡らされた今の世には、この風蜘蛛は跋扈しているのだろう。著者のシリーズ2作目の本作、一行目から震えてしまう。記憶が甦るのだ、絡新婦が陰摩羅鬼が。もっと読んでいたい。最早紛い物では無いこの世界に浸っていたい。現代の世に新たな妖怪を産み出してしまった著者に喝采です。
  • 佐島楓
    2017/04/20
    ネタバレあり
    陰惨な感じが出ていて面白い。失礼ながら多少、欲求不満になるのは本編のファンの証拠なのだろう。
  • カナン
    2019/03/03
    「薔薇十字叢書」で、最も本家の空気を壊さず軽やかに仕上げるのがこの作者ではなかろうか。本家の絡新婦の後と思われる初夏の湿度の中で弾けた、匂い立つGHQの名残。連合国向けのラジオ番組で「東京ローズ」と呼ばれた謎めいた蠱惑的な声の女の行方。時代の波に呑まれ消された「もく星号」の墜落事故。犬が咥える子供の腕。泣き濡れる黒い眼の娘。紅白の薔薇の海で、榎木津に黒薔薇と呼ばれた禁欲的な一人の美男。憑き物落としが落とさないことで新たに展開していく新たなストーリー。急ぎ足なのが非常に惜しい。正にバラバラの薔薇で、蜘蛛だ。
  • Yuna Ioki☆
    2017/05/26
    1613-44-44 シリーズ作品フェス№11 やはり本家よりコンパクト感は否めない。榎さんのはちゃめちゃ度が低いのは不満。早く本編の続きが読みたい。
  • つたもみじ
    2017/06/26
    薔薇十字叢書。著者さん二作目。前作「桟敷童の誕」同様、今回もオーソドックスなパスティーシュ。戦時中、日本軍が行っていた連合国向けのプロパガンダ放送ラジオのアナウンサー、愛称を「東京ローズ」。元GHQ職員から、探偵・榎木津に「東京ローズを探してほしい」という依頼が来るが、手掛かりは声。見る事しかできない榎木津と探偵助手・益田。捜査はやがて、薔薇屋敷の人喰い蜘蛛から逃げてきたという少女の保護、刑事・木場が追うバラバラ殺人とも絡んでいく。原作の雰囲気もあり良かったです。個人的には前作の方が好みでしたけど…。