折原臨也と、夕焼けを

発売日 : 2015/07/10
これは『デュラララ!!』でもお馴染みの折原臨也を巡る物語――
地方都市に現れたとある情報屋。
彼がする事はただ情報を流し、誰かの背中を押す事のみ――。

「まったく、人間観察も一苦労だよ」
自分は情報屋である。そんな事を嘯く、一人の男がいた。ただ、本当に『情報屋』と呼ぶべき生業をしているのかどうかはさておき、彼が数多の情報を手にする力を持っている事だけは確かである。
彼は決して正義の味方などではなく、さりとて悪の手先というわけでもない。自分がないのではない。ただ、彼は平等なだけだった。己の欲望に、果てしなく素直なだけだった。『人間』。そんな単語のすべてにくるまれた有象無象の玉石達を、彼はひたすらに愛し続ける。
彼はただ、人を愛しているだけなのだ。たとえその結果、愛する人間を壊す事になったとしても。情報屋は、壊れてしまった人間も平等に愛でる事ができるのだから――。
  • レーベル: 電撃文庫
  • 定価: 649円(本体590円+税)
  • ISBN: 9784048652438

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みんなのレビュー

  • 真白優樹
    2016/10/10
    自らは情報屋であると嘯く臨也が自らの心のままに暴れ回る物語。・・・自分、デュラララはアニメしか見てないがこの臨也、生き生きし過ぎている。心のままに危うい均衡の上に成り立つ舞台を引っ掻き回し改造し、最後には仕上げとばかりに突き崩す。ここまでぶっ飛んだ人間、そうはいない。明確な悪でも善でもない、彼はただ人間が好きなのだ。誰よりも人間好きだから、どんな人間も好きだから。だからどうなろうと知った事かとばかりに掻き回す。その果てが破滅だとしても進む臨也と螺子の外れた仲間達。その行く先とは。 次巻も楽しみである。
  • ソラ
    2015/10/12
    イザヤのゲスの極み度はいつもの通りだけれど、本編の臨也登場シーンより全然楽しく読めた。おそらく自分が静雄側のモノの見方をしてるからだろうけど、いつものメンバーが出てこないのなら臨也もありだなと思った。
  • END
    2015/07/21
    社会の裏の汚い部分や人間の醜い所が盛り沢山の話。ハッキリ言って、好きな種類の話じゃない!臨也が居るからこそ、重いだけの話じゃなくなった。情報が溢れ、惑わされ踊らされ破滅していく。でも、使い方次第で好転している人物もいるので、結局はその人の人間性次第って気もした。枷が無くなった臨也は、のびのびしてるようでどこか淋しそうな気もしないではなかった。なんてことはノミ蟲にはない感傷かな。坐さんがお茶目でお気に入り♪
  • ナカショー
    2016/07/11
    我らが臨也が帰ってきた!結局生きてたのね臨也なデュラララ!!スピンオフ作品。取りあえず、臨也がイキイキと人間観察してたなという印象。ただでさえ危うい均衡で成り立ってた街を臨也の介入により崩壊していく様は見ものです。シリーズ化するので次巻も楽しみです。もちろんSHも楽しみです。
  • giant★killing
    2015/11/28
    内容は『デュラララ‼︎』にて、静雄によリ池袋を追われた折原臨也が、地方都市で人間観察(リハビリ)をするべく、情報を流し、街を混乱のるつぼに陥れていく…。『デュラララ‼︎』未読でも読めますが…読んでいた方が折原臨也の狂気がより深く分かると思います…。サイモンや静雄等のブレーキ役がいないと本当に臨也の独壇場ですね(苦笑)。正義も悪もない、ただ、彼は『人間』を愛している。壁を上手く乗り越えて、成長してハッピーエンドを迎えるのも、壁にぶつかって砕けてバッドエンドで終わるのも、『どっちも素敵な人生だ。愛している』→