ひとつ海のパラスアテナ 2

発売日 : 2015/04/10
第21回電撃小説大賞<大賞>作の続編が早くも登場!
「大丈夫。助けはきっと来るよ」
 見渡す限りの水平線(ホライゾン)。浮き輪もなしで波間に漂う少女・アキと、もう一人。疲労は、限界だった。『溺死』という不吉な二文字が、脳裏をよぎる。
「……来ないと、思います」
 波間にぽつんとたゆたう二人。海と空。二色の青しか存在しない現代(アフター)で、漂流者を助ける者は漂流者自身しかいない。
「大丈夫。絶対助かるよ」
「助かりません」
 二人の周囲には、海面から太いケーブルが脱出を遮るように突き出し、漏電によって稲妻のように輝いていた。ケーブルの上には、獲物の命が尽きるのを待つ猛禽の眼もあった。 少女が悟ったように、微笑みながら言った。
「助けは『絶対に』来ないんです。ここは……セントゥリア海峡ですから」
 絶望的な状況の中で――二人の「生きるための戦い」が、始まる。
  • レーベル: 電撃文庫
  • 定価: 715円(本体650円+税)
  • ISBN: 9784048650526

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みんなのレビュー

  • Susumu Miki(Dik-dik)
    2015/04/17
    何を書いてもネタばれになる気がする。「アキがあまり成長してない」という意見が散見されますけど、指導者のいない十代なんてそんなものなのでは? 本巻で描かれたような事件がなければ、アキタカやシマさんみたいな人がいない限りは…。そして何というクリフハンガー回! 待て、次巻!
  • giant★killing
    2015/04/23
    内容はタカと別れて一年…再会の場所に向かうアキだったが『セイレーンの歌』に襲われ気を失い、気づけば海賊に助けられてしまい…。コレはアキ(女の子)のハーレム(もちろん女の子)物語なんですね、分かります^o^。新ヒロインのオルカちゃん可愛いよ(ロリ枠登場)。アキはハーレム主人公で良いよもうあまりにも少年すぎるw。ヘンタイであることは間違いないw。ストーリー的には唐突感は多々感じました。命の危機に陥りすぎだよアキは…。しかし設定は新鮮だし何よりキャラが可愛いので次巻も期待です^o^。三人の少女にボン・ボヤージ!
  • 睦月@農家見習い
    2016/05/24
    ネタバレあり
    終わり方ちょっと待って…。これはブルーホールが地盤沈下で形成された、のか? それはそうとガルガンティアでエイミーが乗るサーフカイトとかならまだしも、パラスアテナを飛ばすのはさすがに無理だろ。タカの機体は『紅の豚』みたいな戦闘機か偵察機だし、そもそもアンカーを撃ち込まれた時点で空中分解する気が…。 この作品、シビアな世界でも機転と発想で頑張って生きてます!という路線なのに、いつも急に現実味をなくすんだよなぁ…。せめて緩急が上手くついていれば良いんだが。 P.S.アキの出会ったダイバーは果たして誰だったのか?
  • 星野流人
    2015/05/24
    世界中の地面が海の底に沈んだ、アフターの世界のお話。タカとの別れから早くも一年が経過し再開へと急いでいたアキなのですが……持ち前のトラブルメーカー体質から、またしてもとんでもない事態に巻き込まれてしまうのでした。次から次へと襲いかかる理不尽なまでの不幸には、ちょっとさすがにアキがかわいそうになってきます……。それでもサバイバルを生き抜く場面には臨場感がたっぷり、クライマックスも非常に盛り上がり、良い冒険小説でした。……相変わらず、要所ではご都合主義が顔を覗かせるのが、玉に瑕ですが……。
  • 七色一味
    2015/09/17
    読破。あぁ/(-.-;)\。買っちまったから、読みました。もうコミックの世界。飽きさせない展開を狙ったのか、あれこれイベントを盛り込み過ぎ。丁寧な表現がないので、読む方もざざ~と流し読みです。