妖ノ宴
発売日 :
2014/12/01
野心に溢れる近習×吸血鬼の、月夜に揺れる妖しい愛の華。
野心溢れる武士の慎三郎の願いは、主君の下で戦功を上げ出世すること。しかしそんな彼に命じられたのは、病弱で引き籠っている主の息子・秀秋への奉公だった。出会った直後こそ傲慢な秀秋に憤っていた慎三郎だが、“彼の血を好む”奇癖を目撃してから、その蠱惑的な瞳と人間離れした色香に惑わされ始める。秀秋もまた異質な自分を知ってなお傍に居る慎三郎に心を開き、二人は蜜月に溺れるが、禁秘は周囲の知るところとなり…。飢えた武士×哀しき吸血者の妖華愛づる秘め事。
- レーベル: 角川ルビー文庫
- 定価: 616円(本体560円+税)
- ISBN: 9784041022115
角川ルビー文庫の新刊
みんなのレビュー
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パラ野2015/03/0432ネタバレあり戦国時代が舞台。将来を嘱望されていた武士慎三郎×子供時代に動物の血を吸っているのを見られてから見捨てられた状態だった秀秋。お付きのものが秀秋の美貌に狂ってしまうという無自覚魔性系です。吸血鬼ネタなのですが、そんな魔物の名前は戦国時代には無く、秀秋の血を吸う奇癖と慎三郎が同じく吸血鬼になってしまい、共に夜の世界に旅立ってしまうのは、能か何かみたいでした。全て何かの因果で終わってしまう。血を舐めるとお互いに興奮してしまうという濃厚なエロも美味しかったです。鬼の話より日本昔ばなしでした。
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たべもも2015/02/1129★★★☆☆。積本崩し。あらすじ買い。時代モノで吸血鬼モノの認識で読み始めたけど、単純に吸血鬼モノとも言えない不思議なお話で面白かったです。攻めが受けにジワジワ捕らわれていくのが実に上手く描かれてるなと思いました。受けが攻めに固執する感情が単純な愛情だけではないようなところも妖しげで良い雰囲気。ルビーだけどなかなかの読み応え。
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nono2017/08/1414ネタバレありBL。戦国時代、領主の嫡男の秀秋と、武骨な近習の慎三郎。許されぬ主従物に吸血鬼設定も絡めて途中迄は面白かったけど、この曖昧な終わり方が釈然としない。どうせなら妖の国を作ってくれても^^互いに依存しあういつもの丸木作品でしたが、さくさく読了。
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きなこ2014/12/1114戦国時代の血なまぐさい雰囲気と、血を求める美しい秀秋の妖しさがぴったり。かろうじて、人間側に残っていた秀秋が慎三郎の血を吸い身体を繋いだことで慎三郎もろとも闇の世界に落ちていったのか?余韻を持たせる終わり方もよかった。
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rabbit2020/05/3113ネタバレあり大名家当主の嫡子だが血を好む奇癖を持ち周囲からは疎まれている秀秋と野心溢れる若い武士慎三郎との恋。お互いの執着が行き着く先は二人だけの閉鎖的世界でした。
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