送り人の娘

発売日 : 2014/10/25
少女と狼の絆と成長を描く、傑作古代ファンタジー。一生ものの物語を君に!
人と神とが共存する古代。
額に目の刺青を持つ少女・伊予(いよ)は、
死んだ人の魂を黄泉に送ることができる「送り人」だ。
平穏に暮らしていたある日、伊予は死んだ狼を蘇らせてしまう。
「蘇り」は決して行ってはならない禁忌のわざ。
それを美貌の覇王・猛日王(たけびおう)に知られ、
伊予は彼にその身を狙われることに。
人型をとれる妖狼の闇真(くらま)に助けられ、
強くなろうとする伊予だが……。
神に選ばれた少女の成長と絆を描く、傑作古代ファンタジー!!

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みんなのレビュー

  • ★Masako★
    2018/09/11
    ★★★+廣嶋さん2作目。夢中になって読んだ!人と神が共存していた古代、未練を残して死んだ者の魂をなだめ鎮め、黄泉の国へと送る「送り人」がいた。13歳の少女・伊予も送り人として育てられていたのだが、ある時死んでいた妖魔の黒狼を蘇らせてしまう。不死を願う猛日王にその事を知られた伊予は追われる身となって…日本神話をベースにした好みの世界観、幼いが故の伊予の心の葛藤もよく描かれている。話の展開も早くページを捲る手が止まらない。ただそれが駆け足になった感があり、もう少しじっくりと掘り下げて書いてもよかったかな。
  • はつばあば
    2021/11/22
    本と言うのも読み頃と言うものがある。「オカシイな読んだ覚えがあるのだけれど・・」と。表紙の絵に惑わされ再読。死を迎えるに当たって何の不足も無い年齢になってきた。私もこの世から黄泉の国へ送りだしてくれるのは娘であって欲しいものです。年齢順が一番幸せな収め方でしょう。内容としては日本神話をモチーフにイザナミの息子火之輝彦に対する(?西郷輝彦ではないです)確執も溶け・・黄泉の国の女 神様も幸せになりましたとさ♪と。2016年の頃のレビューとは違ってもう少し枯れたレビューを書きたかったのですが能力の低下が著しい
  • あおでん@やさどく管理人
    2021/09/25
    人は誰しも過ちを犯すことがある。八百万の神々が生きる世界であれば、神もまた同じ。本文にもあるように、憎しみや怒りを持つことは初めは心地良い。だが次第にその重みに耐えるのが辛くなり、かと言って捨てられない枷のようになっていく。その枷から解き放たれるには、過ちを許すことが必要なのだ。許すことも、時には痛みを伴う。それでも、いつかは向き合わないといけない。
  • りー
    2023/12/17
    ネタバレあり
    カグツチはイザナミの産道を焼き尽くして産まれ、国産みの女神は死に、その死に怒り狂った父神イザナギは産まれてすぐカグツチを屠り、その血から更に火の神々が産まれた…という、凄まじい神話をもとに作られたお話。神話本体がこんな感じなので、逆にお話はとても安心して読めました。とても簡単に言うとカグツチとイザナミの和解のお話なので。こんな感じになったら良いよね~と思いながら。擦れた大人が読むには綺麗に纏まりすぎていて、若干もののけ姫…と、余計なことを考えてしまいました💦
  • ひぬ
    2024/02/18
    ネタバレあり
    【読み放題】死んだ人の魂を黄泉へと導く送り人の少女・伊予。師匠と平穏に暮らす彼女ですが、死んだ狼を甦らせてしまったことにより、その力を渇望する猛日王に狙われてしまいます。案外生臭かったです。表紙の黒狼の人としての姿には驚かされましたが、むしろ意外性があって良かったです。猛日王がした事はもちろん許されるべきではないものですが、彼もまた人生を狂わされた悲しい人ではあると感じました。権力を持ってしまえる立場だったからこそもっと歪んでしまったのかな…