装幀室のおしごと。
発売日 :
2017/02/25
“本の表情”を創りだす職業『装幀家』をご存知ですか?
装幀家……それは本のデザイナー。カバーにイラストを使うか写真を使うか、ロゴや紙の種類をどうするかなど“本の表情”をオーダーメイドで創るお仕事。出版社の『装幀室』で巻き起こるドラマ全3篇をお届けします。
- レーベル: メディアワークス文庫
- 定価: 693円(本体630円+税)
- ISBN: 9784048927512
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メディアワークス文庫の新刊
みんなのレビュー
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スズ2017/07/1696本の表情である表紙のデザイン等を考案する装幀室に勤める本河わらべは、装幀室に異動してきた巻島という男性と本のデザインを考えていく事になるが、本文には目を通さず、売れるデザインのみを追求する巻島の考えに戸惑ってしまい…。文字のフォント、改行の位置、表紙のデザイン等、本の魅力を読者に伝えるために装幀作りに情熱を注ぐわらびと、どんなに面白い本でも売れなければ読者の目に触れる事はないと考える巻島の二人が、互いに一歩も自分の考えを譲らずに本作りに取り組んでいく中で、互いの考えに影響を受けていく様子が面白かったです。
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papako2018/11/2681電子書籍のセールで。装幀って仕事、いいな。本を売るための装幀、本の表情を作るための装幀。どちらかでもなくて、2つがうまく融合出来れば最強だね。そういうお話。でも、私はいつからか装幀を気にしなくなった。私は本というよりも読書が好きなので、形にはこだわらない。考え方としては巻島に近いかも。流行ってるからってなんでもかんでもキャラにするのはどうかしら。タイトルも帯も信用できないしね。やはり皆さんのレビューが1番頼りになる。私は『本』ではなくて『読書時間』を買ってるんだ。
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佐島楓2017/03/0670売れる本が良いのか、自分のこだわりを押し通すべきなのか、表現者として悩む女性装幀家の奮闘がよかった。装幀家にスポットが当たることは、あまりないため、もっとこの仕事を世の人に知っていただきたいと思う。
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のんちゃん2017/07/0167書籍、書店、書店員、図書館、編集者、翻訳家、最近では、校閲者まで、本や本にまつわる職業を描いた作品は多く、本好きを魅了している。そして、今回は本のハード面担当の装幀家のお話。もう、絶対いつの日かこのお仕事、小説になる!と思っていた。私は絵心が皆無なので、いつも本の表紙には関心があり、また、感心する。楽しみにしていたお話だ。本の中身に寄り添いたいヒロインわらべと中身なんて関係なく売れる本を作りたい巻島の対立と協働。最後に少しサプライズもあり、本好きには楽しめる作品になっている。
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のんき2017/06/3063本の装幀のお話しです。装幀のお仕事がわかり、勉強になりました。原稿を読んでから、装幀をデザインするわらべ。一方原稿は読まないで、装幀をデザインする巻島。巻島は、本が売れればいいと思っています。本を読んでから本を買うのではなく、本を読む前に買うので、ジャケットも大切です。その本に合ったデザイン、本の表情を生み出すのは、大変なんだなって思いました。ラストで、どうして巻島が原稿を読まないのかがわかるとなんか巻島が最初よりいい人に見えてきました。
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