キネマ探偵カレイドミステリー
発売日 :
2017/02/25
第23回電撃小説大賞《メディアワークス文庫賞》受賞作!
「休学中の秀才・嗄井戸高久(かれいどたかひさ)を大学に連れ戻せ」。留年の危機に瀕するダメ学生・奈緒崎(なおさき)は、教授から救済措置として提示された難題に挑んでいた。しかし、カフェと劇場と居酒屋の聖地・下北沢の自宅にひきこもり、映画鑑賞に没頭する彼の前に為すすべもなく……。そんななか起こった映画館『パラダイス座』をめぐる火事騒動と、完璧なアリバイを持つ容疑者……。ところが、嗄井戸は家から一歩たりとも出ることなく、圧倒的な映画知識でそれを崩してみせ――。
- レーベル: メディアワークス文庫
- 定価: 814円(本体740円+税)
- ISBN: 9784048927048
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みんなのレビュー
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nobby2017/09/07148訳あって自宅にひきこもり映画鑑賞に没頭する秀才、その名は“キネマ探偵” 嗄井戸(かれいど)。イメージ通り、映画の展開や背景などに合わせながら様々な事件解決の様子を気楽に楽しめる。各章のサブタイトル『ニュー・シネマ・パラダイス』『独裁者』『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』『セブン』はじめ途中で語られる作品感じられると嬉しい。個人的には「自分の不幸をセルマと比べるー」が分かってニンマリ。全般的に結構ダークではあるが、登場人物達のやり取りは軽快で面白い。あまりマニアックな作品に走らず続けていって欲しい♪
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aoringo2022/10/0693引きこもりだけど頭脳明晰な映画マニアと、片や映画はほとんど観ない大学生のコンビ。映画をモチーフにした事件を二人協力しながら解決していく。今作では、ニューシネマパラダイス、独裁者、ブレアウィッチプロジェクト、セブン、をテーマにした四話が収録。たまたま全部観たことあるものだったので少しうれしい♪それにしても学園ものの謎解きから始まり、凶悪な猟奇殺人まで振れ幅が広い。全然知らない映画のタイトルもたくさん出てくるので詳しい人も楽しめそう。それにしても独裁者のラストはそれでいいんか...?
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くりへ~2018/12/2979ネタバレあり映画の薀蓄は、そんなにうるさくないのでサクサクと読める。主人公二人の微妙な関係が楽しいが、なんでも屋の女子高生は、 余計な感じが。嗄井戸の引きこもりの原因が、ヘビーで作品世界に合わないなぁ。次巻以降で上手く着地できるの?。。。実は映画ネタオチ?
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ダイスケ2025/01/1978ネタバレあり『ニュー・シネマ・パラダイス』、『独裁者』、『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』、『セブン』 の4編の映画を題材とした連作短編集。奈緒崎は進級させてもらう条件として、天才で引きこもりの嗄井戸を大学に通わせることから始まります。『ニュー・シネマ・パラダイス』を見たことはないけれど、一番好きな作品でした。子どもの頃の記憶にある映画館が今まさに廃業する映画館になってしまうことに寂しさを感じる奈緒崎と、彼の説明から一歩も部屋から出ない嗄井戸が解決する様子が楽しかったです。続きも読みたいと思いました。
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吉田あや2017/03/1876映画を下敷きに展開されるミステリー短篇。安楽椅子探偵である嗄井戸くんとワトソン役の奈緒崎くんの取り合わせバランスが心地いい。始まりは大好きな「ニュー・シネマ・パラダイス」。この映画が好きな人には展開は読めてしまうけれど、この物語の始まりにぴったりの題材だなぁと読み終えてしっくり。男の子でありながらお姫様要素満載の、悲しい過去に囚われた嗄井戸くん。色とりどりの映画に時に傷つき、時に癒されながら、元気有り余る友人の傍で笑える日がくるといいな。これからの題材映画も楽しみ。
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